aroma accessory mikoma

地元図書館で開催されるイベントへは、読み聞かせボランティアをしていることもあって、時々参加しています。

今回は、区民大学主催の脇明子氏講演会「子どもの育ちを支える読書」に参加してきました。

脇明子氏は、英国ファンタジー研究者・翻訳家で、現在は、岡山のノートルダム清心女子大学教授として児童学科で教鞭をとっていらっしゃいます。

が、私が脇明子氏を最初に知ったのは、学生時代にとっていた泉鏡花ゼミのレポートを書くのに、当時流行し始めた比較文学の旗手として氏が書かれた『幻想の論理　泉鏡花の世界』（講談社現代新書）でした。

鏡花の物語世界を、従来の文学的解釈にとどまらず、精神分析、神話学、病跡学をもって現代的な読み方をした、異色の作家論で、とても新鮮でした。

暫くの時を経て、目の前に現れた氏は、児童文学がご専門になってらっしゃって、これはぜひ聴きに行きたいと楽しみにしていました。

今回の講演では、氏の本への愛情、そして、自分が子どもの頃に体験したよき読書による心の成長、さらに、その体験を分かち合いたいという気持ちが伝わってきました。

上質な読書体験を経て、普遍的な価値観（流行や世間にとらわれないもの、伝承されてきたもの、そして、受け継がれていくもの）をご自分の中で確立されてきた方のお話というのは、聴いていて心地よいものです。

とかく、ちょっと斜にかまえたり、世をひねたものの見方というのが、もてはやされがちな昨今ではありますが、ベースに純粋で素直な感覚が培われていてこそ、そうした別方角からの見方も味わい深くなるのだと思います。

溢れる情報に触れるだけでは、また、情報の取捨選択だけでは、そのようなベースの部分は培われないものなのですよね......

盛りだくさんの内容だったのですが、次の一節は印象的でした。

　「お話」の言葉と生活言語とはちがい、
　「いま、ここ」を離れた特別な時空を作り出す
　　命令や小言は「お話」の時間からしめだすこと

これは、読み聞かせの本を選ぶ際に、心に留めておきたいなと思いました。

本の紹介も、実際に図書館に置いてある本を手にとりながら解説してくださり、とても参考になりました。

今回、講演会に参加してみまして、講演会の内容の良かったこともさることながら、生の声で、生の表情を見ながらお話を聴くことによって、自分の感覚や感受性がリフレッシュされたのに驚きました。

普段、一人で作品を作ったり、原稿を書くという作業をしている時も、ものつくりへの集中による感覚の研ぎ澄まされ感や、知的好奇心による感受性の深まりを感じるのですが、それとはまた違った心地よい目覚め感が興味深かったです。

心に響く御講演を、ありがとうございました。

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次回ヘンプアクセサリーワークショップは、11月６日(土)に、ピープルツリー自由が丘店で開催予定です。詳細は、順次お知らせいたします。

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アロマテラピー専門誌『aromatopia』（FJ社刊）101号（7/25発売）のお知らせ

アイダミホコの連載フォトエッセイ「この街、この香り －お江戸 花暦 香り散歩－」第二回では、新宿区を取り上げました。

江戸時代の夏の遊び、蛍狩りの名所、神田川をぶらぶら歩いてみました。

季節の花や街の香りを愛で文芸に親しみながらの散歩の際にぜひご一読くださいませ。

次回は11月25日発売103号に掲載予定です。

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『アイダミホコのはじめてのヘンプ　フェアトレード素材でつくるかわいいアクセサリー』は、全国の書店、インターネット書店、フェアトレードショップでもお買い求めいただけます。ショップにない場合は、合同出版株式会社へお問い合わせくださいませ。 日本女子大学教育文化振興桜楓会実業部にても、お取り扱いいたいだております。

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