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やたらと暖かい冬である。未だにダウンジャケットを着る機会がない。
ずいぶん長い事ここに書いてなかった。実はかなりの財政難で、必死になって働かざるをえなかったのだ。まあ、4000ドル近くつかって芝居の公演を行い、立て続けにチェルシーで三週間の写真展を行ったのだから、しかも、一点として売れず、公演の方も閑古鳥だったのだから、儲けははてしなくゼロに近かった。貯金も普通預金もある日ついに「0」から「ー」に変わるという悲惨な状況だった。ほとんどの出費はクレジットカードで支払ったので、そちらの方にかなりの負債があるのも当然だ。 こうなるともうなりふりかまわずに仕事仕事ということになり、幸い、11月からフリーランスの翻訳とウェブデザインの仕事が次々と入ってきた。翻訳の方はほとんど加盟している複数のウェブ翻訳サイトでクライアントの仕事を見つけ、単価で競り合ってゲットしている。前に一度、支払いの数ヶ月かかるインドの翻訳会社の仕事で嫌な思いをしており、本当は顔の見えない相手とメールのやりとりだけで仕事をするのは怖かった。しかし、今回はかなり信用度の強い会社と仕事ができた。こういう形で仕事を競り勝つには、どうしても相手の心を捉えるカバーレターと、少し休めの単価が必要となってくる。しかし、前のインド会社を最低限にしても、どう考えても英単語一つあたり、そうそう安くもしていられない。やはり、西ヨーロッパなど先進国のクライアントは単価も高く、先進国と後進国では一単語あたり5-7セント以上に違いがある場合も多い。西ヨーロッパや北米だけを相手に仕事ができたら、かなり楽だと思うが、なぜか北米関係の翻訳でもインドやロシア、東南アジアあたりから来るという場合が多い。結局、北米企業は安いからそういう翻訳会社に仕事を依頼し、その安い翻訳会社は、さらに安い単価で安い翻訳家に仕事を任せて儲けようとしているのだろう。 tradosという翻訳ツールも最近買った。たいていのソフトウェアは習得できるたちなので、今、ほとんどの仕事に使用している。tradosでやって欲しいという企業は結構多いようだ。 すでに他者に翻訳された文書のプルーフもやった。私は工学や法学、金融の専門家ではないが、下手な日本語のプルーフだけは疲れる。工学博士や修士取得者など、素晴らしいレジメの持ち主がなぜ機械翻訳のような「てにをは」のギゴチない日本語しか書けないのか、不思議と同時に頭が痛くなる。(そういうのは大抵男性が多い。) 一つだけ明解なのは、未だに日本国内の会社との翻訳仕事の付き合いが全くないこと。日本は未だに鎖国状態なのか、支払いを日本国内の口座振込に限定している事が多い。日本に帰る予定のたたない身としては、それではどうしようもない。中国やインド、台湾の会社でもpaypal などインターネットバンクに振り込んでくれる今、日本はどうかならないものだろうか?どちらにしても日本の翻訳会社は、姿の見えない相手にまで年令制限や職歴やら難問を突きつけてくるので、なかなか仕事をする機会は来そうにない。ストレートに条件について話し合うのにも慣れてない様子で、言葉の選び方に苦労する。女性はまだしも日本の男性は特に難しい。この点、英語で交渉のできる相手は楽だ。 また、日本はそれだけ優秀な翻訳者がいくらでも供給できる状態で、わざわざ海外在住者に仕事を頼む必要もないのだろうと思う。 同じように、地元の北米企業もかなり仕事ゲットの確率は厳しい。仕事もかなり専門的な分野に限られている。今のところ、私の生活はイギリス、ドイツ、ロシアや中国の翻訳会社に支えられているようなものだ。インターネットの恩恵なしには生活などできないと思う。 今年は自分のウェブデザイン技術と翻訳を合体させて、デザイン、HTML、java、 flashなどすべてを含めたウェブのローカリゼーションの仕事がどんどん増えて来て欲しいと、願っている。 芝居の方も公演は一回、写真の展覧会もまたやりたいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年01月02日 10時36分26秒
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