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2009年01月21日
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<キャスト&スタッフ>
アデラ・ケステッド:ジュディ・デイヴィス
アジズ医師:ヴィクター・バナルジー
モア夫人:ペギー・アシュクロフト

監督:デイビッド・リーン
製作:ジョン・ブラボーン
原作:E・M・フォスター
脚本:デイビッド・リーン/サンサ・ラマ・ルウ
音楽:モーリス・ジャール
<ストーリー>
フィアンセを訪ね、義母と共にイギリス植民地時代のインドを訪れた女性アデラ。ふとした誤解から、案内をしてくれた現地人のアジド医師が彼女に暴行したという容疑をかけられ、反英運動の渦に巻き込まれていく。

●アカデミー賞助演女優賞・作曲受賞
●「逢びき」「旅情」「戦場にかける橋」「アラビアのロレンス」のデイビッド・リーン監督作品
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
デイビッド・リーン監督のファンだが、これは駄作だった。配役がぴたりとはまってないのが致命的。アデラ役にジュディ・デイヴィスというのがとんでもない。この役はオールドミスになりかけの三十前の処女のイギリス女性で、性への怖れと憧れでアンビバレンツな心理が、インド植民地に来て精神状態が一時的に錯乱してしまうという女性。ジュディ・デイヴィスというと、都会的な一筋縄でいかない皮肉っぽいキャリアウーマン、男にとって知的で手強い女性が似合う人だ。どう演じてもこのナイーブな女性が嘘っぽく見える。もちろん、外見は色白で細身できれいなんだけど、この役にはぜんぜん似合ってない。この役に似合う女優は、やはりクラシックな英国美人で狂気を演じられる人、例えば、30歳頃のビビアン・リーなんかぴったりだろう。
人の良いインド人の医師も役作りが一本調子でピンと来なかった。エンジェルを演じようとしている下心のある俗人に見えた。だから、最後に英国人に敵意を向けたところで、本性が出たと思った。
デイビッド・リーン監督の伝記を読むと、どちらの役者も彼の演出にかなりの反抗をしたとか。特にジュディ・デイヴィスの監督への反発の仕方は今でも語られるほど過激だったという。リーン監督も久々の演出、高齢になっていて、今ひとつ「戦場にかける橋」「アラビアのロレンス」の頃の冴えた演出ができなくなっていたのだろうか。
絵はキレイ。昔風の長々とした優雅な雰囲気の映像は好きだったけど、話運びが絶望的に退屈だった。ァレック・ギネスにインド人グルをやらせたとこで嘘っぽさが抜けなかった。





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最終更新日  2009年01月21日 15時09分27秒



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