|
カテゴリ:映画の話題
映画界最大の祭典、第79回米アカデミー賞の発表・授賞式が、ロサンゼルスのコダック・シアターで開かれ、作品賞に「ディパーテッド」(マーティン・スコセッシ監督)が輝いた。 助演女優賞の候補だった「バベル」の菊地凛子、メーキャップ賞部門の辻一弘はいずれも受賞を逃した。太平洋戦争中の激戦を日本軍側から取り上げた「硫黄島からの手紙」は、作品賞は取らなかったものの、音響編集賞を受賞した。 「ディパーテッド」は作品賞含め、監督賞、脚色賞、編集賞と最多の計4部門を受賞。スコセッシ監督のアカデミー賞受賞は初めて。警察とマフィアが互いにスパイを潜入させて激しく対立する様子を描いた作品で、香港の人気映画「インファナル・アフェア」をリメークした。 「バベル」はアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の作品で、作曲賞を受賞。菊地は耳の聞こえない女子高生を好演したが、授賞は大本命のジェニファー・ハドソンが「ドリームガールズ」のエフィー・ホワイト役をその抜群の歌唱力で演じたのが評価された。「硫黄島からの手紙」は、クリント・イーストウッド監督がほぼ全滅した硫黄島守備隊の指揮官や若い日本兵らの生死の模様を描き、渡辺謙らが出演した。 主演男優賞は「ラストキング・オブ・スコットランド」のフォレスト・ウィテカー、主演女優賞は「クィーン」のヘレン・ミレンだった。ゴア前米副大統領が地球温暖化防止を訴えた「不都合な真実」は長編ドキュメンタリー賞とメリサ・エスリッジの主題歌が「オリジナル歌曲賞」に選ばれた。 その他の注目作品の中ではた複数部門での授賞が期待された「ドリームガールズ」は助演女優賞と音響賞の2部門に終わった。「マリー・アントワネット」は衣装デザイン賞、「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンス・チェスト」は視覚効果賞、現在公開中の「不都合な真実」は長編ドキュメンタリー賞と主題歌賞の2部門、こちらも現在公開中の「善き人のためのソナタ」は外国語映画賞(ドイツ語)を授賞した。 中でも快挙なのはインディ映画ながら助演男優賞とオリジナル脚本賞の2部門を授賞した「リトル・ミス・サンシャイン」は見事だ。 授賞作品一覧 授賞一覧は次の通り。 ○作品賞:「ディパーテッド」 ○監督賞:マーティン・スコセッシ(「ディパーテッド」) ○主演男優賞:フォレスト・ウィテカー(「ラストキング・オブ・スコットランド」) ○主演女優賞:ヘレン・ミレン(「クィーン」) ○助演男優賞:アラン・アーキン(「リトル・ミス・サンシャイン」) ○助演女優賞:ジェニファー・ハドソン(「ドリームガールズ」) ○オリジナル脚本賞:「リトル・ミス・サンシャイン」 ○脚色賞:「ディパーテッド」 ○外国語映画賞:「善き人のためのソナタ」(ドイツ語) ○撮影賞:「Pan's Labyrinth」(原題) ○編集賞:「ディパーテッド」 ○美術賞:「Pan's Labyrinth」(原題) ○衣裳デザイン賞:「マリー・アントワネット」 ○メイクアップ賞:「Pan's Labyrinth」(原題) ○作曲賞:「バベル」 ○主題歌賞:「I Need to Wake Up」(メリサ・エスリッジ)(「不都合な真実」より) ○録音賞:「ドリームガールズ」 ○音響編集賞:「硫黄島からの手紙」 ○視覚効果賞:「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンス・チェスト」 ○長編ドキュメンタリー賞:「不都合な真実」 ○短編ドキュメンタリー賞:「The Blood Of Yingzhou District」(原題) ○長編アニメ映画賞:「Happy Feet」(原題) ○短編アニメ映画賞:「The Danish Poet」(原題) ○短編実写映画賞:「West Bank Story」(原題) ○名誉賞:エンニオ・モリコーネ 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[映画の話題] カテゴリの最新記事
|