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KINTYRE’S   DIARY~旧館

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2007.05.06
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カテゴリ:ヨーロッパ映画
34.ツォツィ
■原題:Tsotsi
■製作年・国:2005年、イギリス・南アフリカ
■上映時間:95分
■鑑賞日:5月4日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(六本木)
■公式HP:ここをクリックして下さい
□監督・脚本:ギャヴィン・フッド
□製作:ピーター・フダコウスキ
□原作:アソル・フガード
キャスト

◆プレスリー・チュエニヤハエ(ツォツィ)ギャングのリーダーで盗み恐喝などで生計を立てる
◆テリー・ペート(ミリアム)バラックに生まれたばかりの子供と二人で生活するが...
◆ケネス・ンコースィ(アープ)ツォツィと共に強盗を働く気が短い男
◆モツスィ・マッハーノ(ボストン)ツォツィ一味の中で「先生」と呼ばれいつも冷静に行動する
◆ゼンゾ・ンゴーベ(ブッチャー)強盗団の中で一番体格が良いが気が弱くツォツィの言いなりになる
◆ZOLA(フェラ)強盗団を束ねるリーダー格の男でカリスマ性がある
◆ジェリー・モフォケン(モリス)中央駅を根城に車椅子で物乞い生活を続けるのだったが......

【この映画について】
“ツォツィ”とは、「不良」を意味する言葉。南アフリカの社会派作家、アソル・フガードの同名の小説が原作。
悪名高きアパルトヘイト(人種隔離政策)は過去のものとなり、民主的な国家が誕生したものの、長年来続いた政治不信がもたらした負の遺産がすぐに消滅するはずもなく、今も貧困と差別に苦しむ人々が多い。表向きはアパルトヘイトは廃止されたが国民の間では未だに根強い相互不信の気持ちが消えず、黒人社会の間でも格差が広がるなど新たな問題が発生し映画内でもそうした点が描かれている。
ツォツィを演じたプレスリー・チュエニヤハエも、南アフリカの治安の悪い地域で育ち、息子の行く末を案じた母の勧めで演劇を始めたという経緯を持つ俳優だ。共演は、テリー・ペート、ミュージシャンのZOLAら、いずれも南アフリカで生まれ育った俳優たちである。
欧米の各地の映画祭で高い評価を得た本作品は、2006年の「アカデミー賞最優秀外国語映画賞」(アフリカーンス語)を受賞した。日本では公開が受賞から一年以上を経ての公開となり、その上、殺人シーンなどが理由でR15指定になるなど物議を醸した。
【ストーリー(ネタバレなし)】
自分の本名と過去を封印し、幼い頃からたった1人、社会の底辺で生きてきたツォツィ。仲間とつるんで、富裕階級の人間から暴力で金を奪うのだ。
ツォツィは「先生」と仲間から呼ばれる「ボストン」、冷血でキレやすい「ブッチャー」、ツォツィに忠実なデブ「アープ」の4人組で行動する。彼らの主な活動場所は中央駅構内だ。彼等はターゲットを裕福そうな年配の黒人男性に目を付け列車内まで追いかけていく。満員電車の車内で周りを取り囲み財布を奪う瞬間、ブッチャーがアイスピックで一瞬の間に男性を突き刺し絶命させるがあまりの鮮やかさに誰も気が付かなかった。
4人組は奪った財布からお金を抜き取り山分けするが、行きつけの飲屋で冷静なボストンはブッチャーの行為を責める。後から来たツォツィともひと悶着を起しボストンに殴りかかるツォツィ。結局ツォツィはボストンの顔相が変わるほど殴りつけた。これを機に飲屋の女主人はツォツィに「出入り禁止」を言い渡す。
その後、雨降る中を高級住宅地を歩いていたツォツィは、黒人女性が運転するベンツを見かけ、女性が席を離れ夫に自動扉を開けるようインターフォンで話している隙に脅し車を盗んで逃走。しかし、逃走直後後部席に赤ん坊がいることに気が付く。
運転が出来ないツォツィはやがて標識に激突し車を停める。車内から金目の物を紙袋に詰め去ろうとするが、赤ん坊が泣き止まないのをみて紙袋に入れ自分のバラックに帰る。
途方に暮れている時、女手ひとつで子供を育てているミリアムを発見し後をつけ銃をかざし強引に彼女の家に立ち入った。そこでツォツィは、彼女に赤ん坊を預け授乳させるようその場で強要する。ミリアム自身も乳飲み子を抱える身だが、夫は或る日外出してから戻る事無く誰かに殺害されてしまい一人で育てていた。
銃で強要されているとは言えミリアムはツォツィが抱えてきた赤ん坊のおむつを交換し体を洗うなど、母親らしく世話をする姿を目の前で見ることで徐々に心境に変化が現れるのだった。
4人組の他のメンバーがツォツィのバラックを不意に訪れたとき、ツォツィは赤ん坊の存在を隠そうとするのだったが...
さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。
1.仲間の「ボストン」は何故「先生」と呼ばれるのか?
2.ツォツィにボコボコにされたボストンだが、果たしてツォツィはどう償う積りか?
3.ツォツィが連れて来た赤ん坊の存在を知ってしまったミリアムはツォツィにどう接したか?
4.ツォツィが赤ん坊の世話を通して感じた自分の子供の頃の両親への想いとは?
5.ツォツィは果たしてこの赤ん坊をどうするのか?黒人夫婦に返すのか?
6.警察の手配が自身の身辺に及んでいる事を知ったツォツィに対し周囲はどう接した?
7.ツォツィは果たして少年の頃の心を取り戻すことが出来たのか?
8.4人組の他の仲間達はツォツィとこれからも同一行動を取るのか?

等を中心に是非限られた映画館での公開ですが、鑑賞に行ける範囲にお住まいの方は是非ご覧下さい。地方の方はDVD発売時に是非ご覧下さい。
【鑑賞後の感想】
アフリカをテーマにして映画が最近多く封切られている中でも、この映画に関して言えばアフリカ内部の矛盾や社会問題をテーマにしている点が異なる。レオナルド・ディカプリオ主演の「ブラッド・ダイヤモンド」はアフリカでのダイヤ密売問題がテーマだが、そこには欧米先進国との繋がりがあるが、「ツォツィ」は南アフリカでの出来事で欧米との関係は無いのが特徴だ。
アパルトヘイト政策の終焉で自由を手に入れたはずの黒人社会だが、今度は黒人社会の中で格差拡大が広がるなど新たな矛盾が表面化してきた。ツォツィが強盗や殺人を働く相手が裕福な黒人というのもそれを証明している。貧しい黒人居留地の目と鼻の先では裕福な黒人が高級外車を乗り回し高級住宅に住む。ツォツィはそこで強盗をする!
そもそもツォツィが不良になったきっかけがエイズ感染した母と冷酷な父への反発という、どこの国でもありそうな親子の確執や思春期の少年の心の迷いや揺れがあった。ただここには貧困という南アフリカに住む黒人社会が抱える問題が反映されている。ツォツィは元々は心優しき少年だったのだが、何時の間にか道を外れてしまった。
この映画ではツォツィが自己中心的な突発的な行動で仲間を振り回していたのが、偶然盗みに入った時に赤ん坊を世話する羽目になってから何かが変わった。赤ん坊と言う「小さな命」を考えたときに、今までのような勝手な行動は出来なかった。ただ彼には何事も「暴力」でしか物事を解決する手段を持ち合わせていなかった。
ミリアムは彼に対し当初は怯えていたが、徐々に彼に対し毅然とした態度を取る事で彼もミリアムに対し心を開いていく。
この映画ではこうした少年の心が完全に荒むことなく、心の奥底にまだまだ明るい未来があることを最後に示して締めくくっていた。ツォツィが最後にこのあとどういう人生を送ることになるのかは、観た人が想像することがこの映画の本当のエンディングでは無いだろうか?
【自己採点】(100点満点)
90点。南アフリカで実際にロケした映像と、それに見事にマッチしていた音楽も秀逸だった。是非、全国拡大公開してもらいたい映画だ。でもその時はR15指定は解いてせめてR12指定位に緩和してもらいたい。

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Last updated  2009.08.30 22:39:16
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