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2007.11.15
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カテゴリ:アメリカ映画
82.ブレイブ・ワン
■原題:The Brave One
■製作年・国:2007年、アメリカ
■上映時間:122分
■日本語字幕:松浦美奈
■鑑賞日:10月29日、新宿ミラノ2(歌舞伎町)
■公式HP:ここをクリックしてください
ブレイブ・ワン.jpg
□監督:二ール・ジョーダン
□脚本:シンシア・モート
□脚本・原案:ロデリック・テイラー、ブルース・A・テイラー
□製作:スーザン・ダウニー
□製作総指揮:ハーバート・W・ゲインズ、ジョディ・フォスター、ディナ・ゴールドバーグ、ブルース・バーマン
□撮影:フィリップ・ルースロ
□美術:クリスティ・ジー
□編集:トニー・ローソン
□衣装:キャサリン・マリー・トーマス
□音楽:ダリオ・マリアネリ
キャスト

◆ジョディ・フォスター(エリカ・ベイン)人気ラジオDJ兼作家だが、恋人と共に公園で不意に襲われる
◆テレンス・ハワード(ショーン・マーサー刑事)エリカの番組のファンでもあり、彼女の事件の捜査も担当する
◆ナヴィーン・アンドリュース(デイヴィッド・キルマーニ)エリカと結婚を約束していたが公園を散歩中に不幸な出来事に遭遇する
◆ニッキー・カット(ヴィタール刑事)マーサー刑事の同僚

【この映画について】
婚約者を殺された事件をきっかけに拳銃を握ったジョディ・フォスター演じるエリカ・ベイン。
彼女の中でが何かが弾けて拳銃で法で裁かれない悪を撃ち殺していく姿を映す、息の詰まるようなドラマ。善と悪の境目にあるグレーゾーンにおける倫理観、道徳観、正義、そして“勇気”を浮き彫りにしていく。
主人公のエリカを演じたアカデミー賞2回授賞のジョディ・フォスターは鬼気迫る演技を披露。ショーン・マーサー刑事を演じたテレンス・ハワードも、法に忠実で、しかし法と私情の間で思い悩む刑事を丁寧に演じている。
【ストーリー】(ネタばれなし)
ニューヨークでラジオのパーソナリティを務めるエリカ・ベインは、婚約者のデイビッドとの挙式を前に愛犬を連れて公園を散歩中、3人組の暴漢に襲われた。3人は公園内の人気の無いトンネルの先で金銭の要求、殴る蹴るの暴行、罵るような言葉の暴力を浴びその様子をビデオで撮影しながらも殴り続けた。
瀕死の重傷を負ったエリカは3週間後になってやっと病院で意識を取り戻したが、彼女はデイビッドが死んだことを告げられ、悲しみに打ちひしがれる。NY警察の担当刑事が事情聴取に訪れるが、真剣に事件を解決しようという意思は感じられなかった。何の情報も彼女にもたらされない事に苛立ちを感じ、直接市警へ乗り込むが同じことの繰り返しだった。
退院しても外出中に事件のことが頭をよぎり足がすくんでしまう。そんな彼女が自分の身を守ろうと手にしたのは一丁の銃だった。
手にした銃から自分を守るために放たれた銃弾、それは偶然にも立ち寄ったコンビニで一人の男が彼の妻を射殺するのを目撃し、その銃口が自分に向いたときだった。犯人と棚をはさんで対峙した彼女は、恐怖心から引き金を引いた。そして、相手は即死したのは言うまでも無い。
この事件の捜査が彼女の身辺に及ぶことは無かったことで、彼女の中で保たれていた何かが弾けてしまいたがが外れてしまう。
更に、地下鉄の車内でも恐喝を働く二人組みにも彼女の銃は何の躊躇いも無く火を噴いた。捜査にあたったNY警察のマーサー刑事地下鉄の件もコンビニの件も同一人物による犯行と睨む。マーサーは自分がよく聴くラジオ番組のパーソナリティが酷い暴行事件に遭遇したとあるとき偶然に知った。
事件を番組パーソナリティとして取材するエリカとマーサーは番組という共通項を介して親しくなる。
そしてエリカは三たび引き金を引く。事件をセンセーショナルに扱うマスコミが事件を派手に報道しはじめNYではこの話題で持ちきりとなる。事件発覚後、自らの番組内でこの事件について取り上げるが、そこには賛否両論が渦巻くのだった...。
さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。
1.マーサーとエリカは親しくなっていくが、果たしてそれは捜査に影響するのか?
2.エリカは婚約者を暴行した三人組に復讐するのか?
3.番組へ寄せられたリスナーからの反応とは?
4.銃を手放せなくなったエリカが、最後に取った意外な行動とは?そしてマーサーがエリカに寄せていた気持ちとは?

などを中心に映画館でご覧下さい。
【鑑賞後の感想】
婚約中だった二人が公園の人気の無い場所で不良グループに襲われることから全ては始まる。
襲ったグループは如何にもそんな感じの若者達で、軽いノリで暴行を働く怖さが感じられる。そんな恐怖をエリカは銃を購入し常に身に付けるとで克服しようとするが、その銃口から放たれた一発の銃弾が相手の命を奪ってから内面が激変してしまう。
ジョディ・フォスターの色気の無い鬼気迫る表情は相変わらず自分のものにしていて独特の世界を持っている女優さんだ。そのフォスター演じるエリカは人気ラジオ番組のパーソナリティとしてリスナーから幅広い支持を得ている。
その中にはNY市警のマーサー刑事も含まれているのだが、彼は彼女を事件の記者会見場で気軽に取材させるなど好意を持っている。エリカもマーサーの優しさに惹かれながらも、婚約者を失った気持ちの整理は出来ないでいる。
銃を手放せなくなったエリカは無慈悲に発砲し、犯人像が見えない事件にマスコミも市警も苛立ってくる。エリカのゆれる気持ちをフォスターは自然な形で演じるのが抜群に上手い。
マーサーのエリカに対する親愛の情が捜査に微妙に影響を与えるようになり、マーサーはエリカが犯人ではないかと心の中で疑いながらも「まさか」という感情との対立に悩まされる。
最後はそんな自分の心とエリカへの親愛の情が入り混じったかのようなエンディングなのだが、果たしてこんな終わり方で良いの?って突っ込みを入れたくなってしまった。
だってこれで終わったらエリカに銃撃された三人は浮かばれないかもよ...。
【自己採点】(100点満点)
70点。ジョディ・フォスターの演技の上手さだけが印象に残った作品だった。

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Last updated  2007.11.24 01:36:35
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