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カテゴリ:映画/ホラー・サスペンス・スリラー
2.ゼロ時間の謎
■原題:L 'Heure Zero(英題:Toward Zero) ■製作年・国:2007年、フランス ■上映時間:108分 ■日本語字幕:寺尾次郎 ■鑑賞日:1月5日、ルシネマ2(渋谷) ■公式HP:ここをクリックしてください □監督:パスカル・トマ □脚本:クレマンズ・ド・ビエヴィル、フランソワ・カヴィリオーリ、ロラン・デュヴァル、ナタリー・ラフォリ □原作:アガサ・クリスティ「ゼロ時間へ」 □製作:ユベール・ヴァトリネ、ベルナデット・サンク □撮影:ルナン・ポレス □編集:カトリーヌ・デュポー □衣装:カトリーヌ・ブシャール □美術:カティア・ウィズコップ □音楽:ラインハルト・ワグナー □録音:ピエール・ルノワール □ミキシング:クロード・ヴィラン
翌朝、何とカミーラはベッドの上で頭から血を流して死んでいるのを発見された。そして事件の捜査はタマタマ休暇で来ていたバタイユ警視が刈りだされ地元刑事でもある甥のルカと組むことに。 カミーラには看護係でもあるバレットが薬の調合などを担当し、カミーラから用があるときはロープを引っ張ると鈴がなる。そのバレットが睡眠薬を盛られていたことから屋敷内の事情に詳しい者の犯行と位置付けられた。 凶器と目されたゴルフクラブはギョームのもので、指紋、血の付いた上着、カミーラの巨額の財産の相続者であることからギョームが怪しまれる。逆に証拠が揃いすぎていることがバタイユには「疑問」だった。それでもギョームは逮捕されたが、眠りから覚めたバレットの証言でギョームのアリバイは証明されてしまった。そして実際に使われた凶器はオードの部屋で見つかる。 オードがギョームに捨てられた恨みから彼に罪をなすり付けた行為と思われたが...。やはり悪いことは出来なかった。 トレヴォーズが亡くなったときから始まった事件は、ギョームにアリバイがあるかのように思われたがそこには目撃者が居たことが分かった。ギョームが全てを仕組んだ「かもめ荘」と「灯台ホテル」を舞台にした殺人事件は全て彼の個人的な感情から生まれた。オードを呼び寄せたのも、彼女に罪をかぶせることが目的だったからだ。 こうしてギョームの計画は感遂したかのように見えたが、失敗に終わったのだった。 【鑑賞後の感想】 トマ監督は2005年にもクリスティ原作の「奥さまは名探偵」を映画化してが、そのときも今回も舞台はフランスで当然ながらフランス語での製作。 クリスティ作品と言えば殺人事件の背景になる人物関係、人物像などが描かれたり或いはそれを映像から想像する楽しみが大きい。更に、ハイライトともなる謎解きに「名探偵エルキュール・ポワロ」や「ミス・マープル」がどう挑むのかも楽しみ。 で、本作はと言えば謎解きはバタイユ警視が事件解決に当たったことでそれを担うことになるのだが「ポワロ」のような個性はそこには無い。また、人物関係も「かもめ荘」「灯台ホテル」とその周辺に限られており、外部からの侵入者の可能性も低いことが分かる。となるとヌヴィル家に限定され、ギョームとカミーラの関係やギョームと前妻との関係が怪しいのは容易に想像がつく。 そうした点からもオドロオドロしい雰囲気が画面から漂うことも少なく、「フランス語」で全編通されることからもクリスティ作品の良さが凝縮されているとは思えなかった。確かにロケ映像は美しかったのだが、やはり英国人監督(米国人監督でも良いけど)が英国を舞台に英語で英国人俳優をメインに据えてこそのクリスティ作品である。 これはあくまでも私の個人的な思い入れであり、トマ監督の手法を否定するものではありません念のため。 【自己採点】(100点満点) 65点。トマ監督によるクリスティ映画化は今後も続くのかな? ←映画「ゼロ時間の謎」関係のブログ満載! ←西武ライオンズのことならここ ←「プロ野球、メジャーリーグ」の情報満載 人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
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Last updated
2008.02.11 08:25:02
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