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カテゴリ:野球/パ・リーグ
前巨人のジェレミー・パウエル投手(JP)が福岡ソフトバンク、オリックスと二重契約した問題で、パ・リーグの小池唯夫会長は、「両球団の契約は有効」との判断が下されたことから出されている支配下登録申請は6月22日まで預かりとし、同23日以降、福岡ソフトバンクの申請を受理するという内容の強い勧告を両球団に出した。 これは選手登録は7月1日を越えて出来ないことになっており、日程的に交流戦が終了する時期を示唆している。昨日のこの決定には両球団から猛反発されている上に、一度は「両球団の契約は有効」として「責任を問う」との見解まで発表している。 オリックス・バファローズ、宮内義彦オーナーの話: 「私も球団も納得できるものではない。契約が両方正しければ先の方が正しくなるべきだし、高い金を出せば後出しジャンケンが許されていいのか。これはオリックスとソフトバンクの問題ではなく、日本球界と外国人選手の契約のあり方だ。とことん究明し、球界としてきちんとしたルールをつくらなければならない」 ジェレミー・パウエル投手が都内のホテルで会見を開き、「オリックスには断りの通告をした。契約は福岡ソフトバンクと結んだ」と二重契約を否定し福岡ソフトバンク入りを熱望した。 パウエルによると、オリックス側が契約根拠としている統一契約書はファクスで届き、オリックス担当者に「ビザ取得を早めるためにサインしてほしい」と要請された。 パウエルはあくまでビザ取得に使うと確認した上で、サインして送り返したという。 その後、オリックス側が契約を解除する場合の内容を球団に有利になるよう変更しようとしたため、1月20日ごろ交渉決裂を通告。決裂後にソフトバンクとの契約交渉を行い、正式な統一契約書にサインした。 オリックス側はパウエルの「弁明」を真っ向から否定しているが当然だ。 契約が合意に達した後で両者の間で何が起こったのか不明だが、パウエルが主張する「ビザ取得のためのサイン」は自らの正当性を主張する苦しい言い訳としか思えない。或いは、SB側が言わせているのかも知れないけど。 ビザ取得のためというなら、当然「オリックス球団で働く」ことが目的であり「入団が合意に達している」なら球団側としては当然の行為である。新外国人選手でもないパウエルが知らないはずはない。 パ・リーグ連盟は、福岡ソフトバンクの支配下選手登録申請を認める見解を示し両球団に勧告したが、球界を混乱させたとして、申請受理は6月23日以降としている。 リーグは過去の江川事件、荒川事件、古くは別所事件を前例として裁定を下したそうだ。しかし、これではパウエル側とSBのゴリ押しが形の上では通ったことでオリックス球団には「最低な裁定」と言える。 他球団が背番号まで発表した選手を、半ば拉致同然に強奪したことで「悪例」として遺恨を残してしまった。代理人を介在する契約の難しさもあるだろうが、SBは常に球界の秩序を乱す! 小久保・鳥越脱税事件、林仙東(イム・ソンドン)投手強奪失敗事件、地元紙に暴露されたスパイ事件...そこに「パウエル横盗り事件」が新たに「球団史」に加わった! ◇パウエルの一問一答 パウエルの会見の主な内容は次の通り。 --オリックスの統一契約書にサインした時点では、オリックス入団のつもりだったのか。 そのつもりだった。プレーするのがうれしくて興奮していた。だがオリックスはサインした後に、契約内容をオリックス有利に変更しようとした。誠実ではないと思い、交渉決裂を通告した。 --オリックスの清原が「パウエルはお金で(ソフトバンクとの契約に)動いた。登録名は『OKANE』にしたらどうか」と言っていたが。 受け止め方は人それぞれだ。清原選手にしろ周囲にしろ、何を言おうが、自分のコントロール外だ。 --ソフトバンクからの獲得意思表示は、オリックスとの交渉中だったのか。 交渉が決裂した数日後だ。 --6月23日以降でないと選手登録ができない。こうなった法的責任をオリックスに求めるのか。 求めない。そんなことでエネルギーを浪費したくない。ソフトバンクに貢献できるよう、前に進み、やるべきことをやるだけだ。僕はきょうからソフトバンクの一員だ。 宮内義彦オーナーは「私も球団も納得できるものではない。契約が両方正しければ先の方が正しくなるべきだし、高い金を出せば後出しジャンケンが許されていいのか。これはオリックスとソフトバンクの問題ではなく、日本球界と外国人選手の契約のあり方だ。とことん究明し、球界としてきちんとしたルールをつくらなければならない」
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