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テーマ:ミニ・シアター系映画(152)
カテゴリ:ヨーロッパ映画
19.マリア・カラス最後の恋
■原題:Callas Onassis ■製作年・国:2005年、イタリア ■上映時間:122分 ■日本語字幕:古田由紀子 ■鑑賞日:2月11日、シャンテシネ(日比谷) ■公式HP:ここをクリックしてください □監督:ジョルジョ・カピターニ □脚本:ラウラ・イッポリティ □製作:ルカ・ベルナベイ □編集:アレッサンドロ・ルチディ □撮影:ファビオ・ザマリオン □衣装:エリザベッタ・モンタルド □美術:フランチェスコ・ブロンツィ □音楽:マルコ・フリシナ □マリア・カラスの歌声:アンナリーザ・ラスパリョージ
オナシスとの出会いはマリアと夫との関係まで変えてしまった。彼女は夫を棄ててオナシスからの求愛に走ることになった。 オナシスとの交際は順調だったが、自らの仕事への波及を恐れ妻との離婚には乗り気ではなかった。そして、自らの歌手活動と夫を棄ててまで尽くしたオナシスとの愛は、彼女の「妊娠」という女の幸せに辿り着いた。 しかし、その幸せの絶頂は、難産の末の死産という悲劇的な結末を迎える。降りしきる雨の中、小さな棺に向って号泣するマリアは一転して癒し難い不幸の底に落ちた。 マリアはこれを機にますますオナシスとの関係にのめりこむ様になり歌手活動もきっぱり辞めた。オナシスに取っては「歌手としての名声」をもつ彼女が好きであり、歌手を辞めて主婦に徹しようとする彼女に興味はなかった。それを理解した彼女は再起のステージに立つ努力を始めるが、ブランクは大きく引退前のステージは望めず体調も不安定だった。 その頃、オナシスは米国進出を計画しており、彼女も同行したがオナシスの興味はすでに失せかけ、故ケネディ大統領の妻ジャクリーンを新たなターゲットにしていた。 ジャクリーンとオナシスの関係を「新聞」で知ったマリアは...その時の彼女の取った行動とオナシスは彼女に何を語ったのか?そこの部分だけは映画館かDVD発売時にチェックを! 【鑑賞後の感想】 マリア・カラスについては個人的には全くその人物像や生い立ちや音楽に付いての知識は無かった。オナシスに関してはギリシャの海運王だったことと、その名前とジャクリーン・ケネディとの結婚などは知っていた。 邦題ではマリア・カラスが主人公のようだが実際にはオナシスとの関係を描いているので、邦題では勘違いしてしまいそうだ。 オナシスは妻の実家の持っていた海洋権益を発展させることで、海運王として巨万の富を一代で得た。その莫大な財産で欧州各地に自ら所有の邸宅を持ち、豪華クルーザーに世界の名士を招待することでその力を誇示していた。 そうした彼に取って、世界的名声を持つマリア・カラスは彼の「コレクション」としては最適だった。成金と見られがちな彼に取って、オペラという芸術のフィールドで世界的名声を持つ彼女は彼の名声を高める「道具」にも最適とみたのだろう。 それは彼女が死産してからオペラ界を退き、普通の主婦になろうとした途端、彼女への熱が醒めた事でも分かる。 それでも彼女は夫との関係で得られなかった安らぎをオナシスに見出したのか、ジャクリーンとの関係が発覚してから一度は別れたものの、二人の心はどこかで拠り所を求めていたようなラストは印象的だった。 映画では彼女が名声を得る前の時代は冒頭でのオーディション・シーンでしか垣間見れなかったが、アメリカで生まれた頃の話とかを膨らませても面白かったと、彼女の生い立ちを知らない私は思いました。 【自己採点】(100点満点) 77点。マリア・カラスのステージ・シーンは少なかった。 人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
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Last updated
2009.07.26 12:04:22
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