|
テーマ:ミニ・シアター系映画(152)
カテゴリ:映画/ホラー・サスペンス・スリラー
95.ダイアリー・オブ・ザ・デッド
■原題:Diary of The Dead ■製作年・国:2007年、アメリカ ■上映時間:95分 ■字幕:川又勝利 ■鑑賞日:12月6日、シネパトス(銀座)
【この映画について】 映画界に多大なる影響を与えたホラー映画の巨匠、ジョージ・A・ロメロの最新作。 2008年夏に公開された『デイ・オブ・ザ・デッド』の前編となる作品である。山奥でホラー映画を撮っていた学生たちは、現実世界でホラー映画のような出来事が起こっているのを目撃し、その様子を全てカメラに収めていく。 目の前で人が襲われるという異常な状況下でひたすら撮影し“真実”を伝えようとしていく。個人が発信する情報がメディアとなっている現代のネット社会の危さを描き、ホラーとしてだけでなく社会派作品として世界各国で絶賛された。 主演は、ドラマ「Lの世界」のミシェル・モーガン、『クライブ・パーカー・ヘルゾンビ』のジョシュ・クローズほか。 【ストーリー&感想】 ペンシルベニアの山奥。ジェイソン・クリードは監督として仲間たちとともに大学の映画学科の卒業製作用ホラー映画を撮影していた。 だが、スケジュールは大幅に遅れ、スタッフも俳優も疲労困憊の状態。その頃、スタッフの一人がラジオから流れてくる衝撃のニュースを耳にする。それは、世界各地で死体が蘇り、生きている人間を襲い始めたというものだった。 メディアの情報は混乱しており、家族への連絡もつかなくなったジェイソンたちは撮影を切り上げ、帰路を急ぐ。全員でキャンピングカーに乗り合わせて下山するその途中、蘇った死体が人を襲う場面に遭遇。 ドキュメンタリー監督志望のジェイソンは、恋人デブラの反対を押し切って、この事態をカメラに収めようと決意する。手始めに彼らが立ち寄ったのは大学の寮だったが、そこは既にもぬけの殻となっていた。次に訪れた病院では、医師も看護婦も“生ける死人”となり襲いかかってきた。 そうしている間に、学生たちは自分の仲間までもが蘇った死体に襲われ、いつの間にか仲間は減って行った。インターネットでは世界各地の惨状を伝えていて、その中にはパニック状態に陥っている東京の映像もあった。 だが、テレビなどマスメディアは事実を伝えていなかった。世界各地で大惨事が発生しているにも関わらず、彼らは“事態は鎮静化に向かっている”と虚偽の報道を繰り返していたのだ。 なんとしてでも生き残り、事実を後世に伝えて世界を救うという使命に燃えるジェイソン。 そんなジェイソンに向かって何度も撮影を止めるように懇願するデブラだったが。その努力むなしく、仲間は次々と息絶え、食料や物資も底をつく。世界は次第に終焉へと向かっていた……。 「...オブ・ザ・デッド」シリーズの一作なのだが、毎回、ストーリーは趣向を凝らしているのも特徴。ただ単にアンデッドと化した人間が襲うだけでは無いのも特徴。 今回は、学生が卒業テーマとして撮影している間に、世の中がゾンビと化した人間に次々の襲われ世の終焉を迎えようとしている中で、従来のメディアであるTVやラジオはしきりに「鎮静化に向かっている」ことを伝えている。その中でもYou Tubeなどインターネットでは、世界各地でゾンビが増殖している映像を流し続け、ジェイソンも自分がゾンビ化する前に、何としてもこの事態を克明に映像に残すことに執念を燃やす。 ジェイソンが執念を燃やして記録し続けた映像が、人類を救うことになるのか判らないままに終わってしまう。ロメロ監督は、メディアとしてのTVの役目が今ではネットに取って代わられている社会と、メディアを過信しては行けないことを訴えているような気がする。 また、ジェイソンの様に、記録するなら命懸けで撮り中途半端はダメだとも言っているようにも思えた。 ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.12.12 15:11:36
コメント(0) | コメントを書く
[映画/ホラー・サスペンス・スリラー] カテゴリの最新記事
|