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テーマ:ミニ・シアター系映画(152)
カテゴリ:ヨーロッパ映画
10-69.約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語
■原題:The Vintner's Luck ■製作年・国:2009年、ニュージーランド・フランス ■上映時間:126分 ■字幕:古田由紀子 ■鑑賞日:11月13日、ル・シネマ(渋谷) ■料金:1,800円 CENTER>スタッフ・キャスト(役名) □脚本:ジョーン・シェッケル □撮影監督:ドニ・ルノワール □編集:デイヴィッド・コウルソン □音楽:アノトニオ・ピント ◆ジェレミー・レニエ(ソブラン・ジョドー) ◆ギャスパー・ウリエル(天使ザス) ◆ヴェラ・ファーミガ(オーロラ・ド・ヴァルデー) ◆ケイシャ・キャッスル=ヒューズ(セレスト) ◆パトリス・ヴァロタ(ヴリー伯爵) ◆エリック・ゴードン(レジー神父) 【この映画について】 19世紀フランス、ブルゴーニュ地方を舞台に、最高のワインを造るために人生をかけるワイン醸造家と彼の美しい妻、さらにはワイン造りを導く天使らが織り成すヒューマンドラマ。 監督は、『クジラの島の少女』のニキ・カーロ。至高のワインを追い求める主人公を、『ある子供』のジェレミー・レニエが演じる。ワイン造りを人生そのものに重ねたストーリーと、ブルゴーニュ地方の豊かで壮大な自然をとらえた美しい映像が見どころ。 (この項、シネマトゥデイより転載しました) 【ストーリー&感想】(ネタバレあり) 1808年晩夏、フランス・ブルゴーニュ地方の葡萄農家ソブランは、村娘セレストと恋に落ちる。しかし、彼女の父が精神に異常を来していたため、ソブランの父は2人の交際を禁じる。醸造家になりたいソブランはヴリー伯爵に自身を売り込むが、相手にされない。落胆し、夜の葡萄畑をさまよっていると、天使ザスが現われる。ザスは人生と愛についての助言を与え、1年後、ソブランの結婚を祝福するため戻ってくると約束する。 ソブランはセレストと結婚し、彼女は最初の子供を身ごもる。1年後、ザスはソブランに、ザスの庭の葡萄樹を与える。ザスは毎年同じ夜、同じ場所で再会することを求め、ワイン造りの奥義をソブランに語る。 翌年、ソブランは家の近くの土地を開墾し、葡萄樹を植える。ソブランは資金を得るためナポレオン軍の遠征に参加し、数年かけて家に戻る。しかし葡萄畑は荒れ果てていた。ザスはソブランに、最高のワインを造るためには人生の全てが必要だと諭す。ソブランは再び葡萄作りに精を出し、1815年、最初のワインを造る。 ソブランのワインはヴリー伯爵や、伯爵の姪でパリから戻ってきた男爵夫人オーロラの目に留まる。しかしワイン造りにかける野心は、ソブランの生活を苦しめた。セレストは次女を亡くしたことをきっかけに、精神を病む。 ヴリー伯爵が亡くなると、ワイナリーを引き継いだオーロラはソブランをチーフ醸造家として迎える。2人はパリでも評判となるワインを造る。セレストは夫とオーロラの関係を邪推し、嫉妬心に苛まれる。ザスの秘密を知ったソブランの心が揺れると、彼もワインも苦くなる。オーロラは癌の大手術を受け、セレストは心を病む。 葡萄樹は19世紀のフランスを襲った病害に冒され、葡萄畑を炎が包む。しかし、ザスから送られた1本の葡萄樹は生き残る。ソブランは葡萄づくりを再開し、至高のワインを完成させる。 一人の青年のワイン造りにかける情熱だけを追っている訳では無かった。そこに地獄に住む天使ザスが、ワイン造りに関するヒントを授けるのだが、ソブランは天使が天国からの遣いだと信じていたが、実はそうでなかったことを告白され悩む。 この天使が最後は人間になったりして、ワイン造りの本筋とは離れた部分のストーリーとして展開する部分の評価は観た人のよって異なるでしょうが、私はこの宗教的な部分は映画に相応しいとは思えなかった。天使の登場シーンはもっと少ないほうが良かった。 西洋でのワイン造りとは、ワインはキリストの血を表現したものであることから、宗教的な要素もあるので天使のパートもやむを得ないのかな? ソブランが余りにもワイン造りに人生を賭けてしまったので(天使に諭されたのだが)、妻セレストは決して幸せでは無かった。ソブランのワイン造りを通して、天使ザスとの関係やオーロラとの関係まで踏み込んで描いていたのだが、映像は綺麗だったが全体的には内容的に盛り上がる部分に欠けていたような気がしました。 ソブランを演じたジェレミー・レニエは中々の熱演で好感が持てたが、天使ザス役のギャスパー・ウリエルの演技はインパクトに欠けていた。オーロラ役のヴェラ・ファーミガはザスにワイン造りを任せる役だが、彼女の存在感は光っていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.04.24 00:11:13
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