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テーマ:ミニ・シアター系映画(152)
カテゴリ:ヨーロッパ映画
11-6.デザート・フラワー
■原題:Desert Flower ■製作年・国:2009年、ドイツ・オーストリア・フランス ■上映時間:127分 ■字幕:西村美須寿 ■鑑賞日:1月15日、新宿武蔵野館(新宿) ■料金:1,800円 □製作:ピーター・ヘルマン □撮影監督:ケン・ケルシュ □衣装デザイン:ガブリエル・ビンダー ◆リア・ケベデ(ワリス・ディリー) ◆サリー・ホーキンス(マリリン) ◆ティモシー・スポール(ドナルドソン) ◆ジュリエット・スティーヴンソン(ルシンダ) ◆クレイグ・パーキンソン(ニール) ◆アンソニー・マッキー(ハロルド) 【この映画について】 アフリカ・ソマリアの遊牧民出身のトップ・モデル、ワリス・ディリーの半生を映画化した本作。不法滞在の少女が、幸運や友人に恵まれてモデルとして花開いていく姿を描いているが、ただのシンデレラ・ストーリーに終わらない。 トップモデルとなった自分に満足するだけでなく、ワリスは自分が三歳の時に受けたFGM(女性性器切除)を告白し、アフリカの一部地域で行なわれている女性虐待の事実を告発するのだ。様々な過酷な体験を乗り越え、女性の人権を守るために立ち上がる彼女の強さや美しさは、“デザートフラワー(砂漠の花)”と呼ばれるにふさわしい。 ワリスを演じたリヤ・ケベデも、アフリカ出身のトップモデル。彼女の演技にも注目してほしい。他の出演は「17歳の肖像」のサリー・ホーキンス、「ハリー・ポッターと謎のプリンス」のティモシー・スポール、「華麗なる恋の舞台で」のジュリエット・スティーブンソン、「ハート・ロッカー」のアンソニー・マッキー、「コントロール」のクレイグ・パーキンソンなど。 (この項、gooより転載しました)【この映画について】(ネタバレあり) アフリカ・ソマリアの貧しい家庭で生まれ育ったワリス・ディリーは、13歳のとき、父親にお金とラクダ引き換えに父より遥かに年上の男性の4番目の妻として結婚をさせられそうになった。 涙目で母に訴えても母にはどうすることも出来ない。婚前前の夜中、ワリスは一人裸足で砂漠を放浪し、家族のもとを離れる決意をする。広大な砂漠を命からがらたった一人で抜け出し、母方の祖母を頼りに首都のモガディシュ(モガディシオとも称される)までやってきた。 親戚がロンドン大使館に勤務していることから、住み込みで清掃の仕事をすることになりロンドンへたどり着いた。 だが、母国で政変が発生し、急遽、大使館員らは大使館を閉鎖して帰国することになるが、ワリスは混乱の中、ロンドンに残留することを決めた。 ワリスは、故郷とは真逆の刺激に満ちた大都会で孤独な路上生活を送っていた。そんなある日、マクドナルドで清掃係として働いていたところを、一流ファッションカメラマンにスカウトされたことで彼女はモデルへと劇的な転身を遂げる。やがて名実ともに世界的ファッションモデルとなったワリスだったが、華やかな外見とはうらはらにその胸中には衝撃の過去が秘められていた……。 ワリスはある日、ブティック店で買い物をしている時、店員のマリリンに万引き犯と感違いされるが、これをきっかけに路上生活からマリリンが自宅代わりにしているホテルの部屋に同居することになった。 このマリリンと知り合ったことから、彼女の運命は徐々に開けていくことになる。有名写真家にスカウトされ、そこからモデルへの転身を図る。モデルに起用されてからはとんとん拍子に売れっ子になるが、パリで行われる仕事が初の海外での仕事になるが、空港で旅券が無効であることが判明。 急遽、周囲の機転でホテルの清掃をしている男性との偽装結婚で何とか滞在許可を得る。だが、相手男性は元々ワリスに好意を抱いていたことから「夫婦関係」を迫られるがこれを何とか回避した。 この頃から、自信を付けたワリスの快進撃は続くのだが...自分の知名度を利用して、雑誌インタビューでソマリア時代にFGMを受けていたことを告白する。 ここからは彼女のサクセス・ストーリーからは外れて、アフリカで行われているFGMを止めさせる運動についてが延々と語られる。 彼女のサクセス・ストーリーだけでも充分に堪能出来るのだが、ここから先のこの問題に関する話題が続くので、作品としての全体のイメージが変わってしまったことは残念だ。 日本ではこういう問題は関心が無いと思われるだけに、この辺の話題を作品の中心に据える構成は理解出来なかった。 その問題を抜きに考えれば、彼女は、幸運にも英国へ辿り着き、ファッション・モデルとして国際的に成功を収めたのだから、充分に波乱万丈の人生をここまで過ごしてきたのだと思う。 ワリスを演じた女優も隣国のエチオピア出身のモデルであるので、作品を通しての感情移入も出来る。 最初は拙かった英語力も、モデルとして成功するに英語力も向上し国連で演説するまでに成長した。その成長の陰にはダンサーを目指しながらも成功を収めることが出来なかったマリリンの存在も大きかった。 そのマリリン役のサリー・ホーキンス、ワリスとは逆に自室に男を連れ込み男性との行為に更けワリスを困らせるのだが、彼女の機関銃の様なトークや表現力豊かな表情は、良いアクセントになっていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.02.27 16:03:41
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