セ開幕延期、ナベツネ降参!
セ・リーグは、緊急理事会を開き、東日本大震災の影響で29日に延期していた公式戦開幕の再延期を決め、4月12日にパ・リーグと同時開幕することになった。節電策でもパと足並みをそろえ、東京電力管内での4月中のナイターを自粛し、3時間半を超えて新しい延長回に入らないことも決めた。東京ドームではデーゲームでも4月中は開催しない。
セは当初、加藤コミッショナーまで洗脳して3/25開幕を一方的に主張し、パが求める4/12開幕を一蹴していた。その後、世間と選手会からの猛烈な反発を受けて1カードだけ「ずらす」3/29開幕を提示。
それでも電力事情を考慮しない読売のごり押しは遂には政府までが動いた。セの3/29開幕案は大木文科相らにダメ出しを食らい、読売の滝鼻オーナーは「お上が決めることではない」と強がっていたが、結局はこの期に及んで読売に同調するセ球団は現れず、これ以上の抵抗は困難と察し、パ側が既に4/12開幕と節電開催案を出していたものを「丸呑み」するしか無かったのだから読売の完敗である。
但し、144試合+CS+日本シリーズを全てこなすには、超過密日程での試合消化が待っている。電力事情からダブルヘッダーでの消化も当面は難しい。また、球宴を3試合開催するのも無理があることから、個人的には球宴は1試合で充分だと思う。
日本シリーズが11月中旬以降にずれこんだ場合、今後、12球団主催球場の確保が可能なのかという問題もある。その場合、11月中旬に台湾で開催するアジアシリーズはどうするのか?既に、台湾側が日程を発表しており再考が求められそうだ。
新井選手会会長(阪神)
「大変、大きな決断をしていただき、選手会の意志を理解していただき感謝しています。12球団の選手会が団結して意志を表示し続けたことが大きかったと思います」
新(あたらし)セ・リーグ理事長(ヤクルト球団常務)
「監督官庁の指導で決めていった。最終的には選手の気持ちを酌んだ。早く開幕日を決めてあげないと選手のコンディションのことがあるので4月12日に決めた」
読売・清武代表
「ベストでもベターでもないが、唯一これが選手の気持ちとか、政府の指導、要請に沿うとなればその道をとるべきだ。選手会は日程が12月にずれ込んでも協力すると約束してくれた。これは今までなかったこと。その覚悟があるなら応えようと」