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マックの文弊録

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2007.01.27
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カテゴリ:小言こうべえ
◇ 1月27日(土曜日); 旧師走九日 辛酉、国旗制定記念日

1870年(明治三年)のこの日、明治政府は太政官布告を発して、「日の丸の旗」を日本の国旗として制定した。

来週から通常国会が始まるが、どうも我宰相にとっては正念場の国会とはなりそうな気配である。
毎年初めの通常国会は「スキャンダル国会」となるのが通例だ。
年も明けてこの頃になると、お正月気分も失せて、ニュースも中だるみとなる。従って普段から温めてはいたが、殊更に追求せずにおいた政治家に関する「ネタ」を、為にする政治家がマスコミと連携して追及敷衍し、通常国会における政局を作り出し、マスコミはニュースネタを捻出するのだそうだ。

ホントかねぇーと云う気もするが、そういえば先々週辺りから政治家がらみの話題が急に増えたように思う。僕の身の回りにも親類が医療費の関連でマスコミの槍玉に挙げられた人が居る。この人、「マスコミに目の敵にされ、テレビでも針小棒大に報じられた。あそこまでやられると、イジメだ!」と怒っているそうだ。穿った見方をすれば、それだって数年前の問題を厚労省全体の政治問題にまで引き上げて、いずれ厚労相の進退問題にまで・・・と云う思惑が背後にあるのかもしれない。

それに、阿部政権も7月の参議院選挙をヤマとして、それまでに地方選などが目白押しである。そういう中で、支持率は漸減の傾向を改めていないから、若しそんな魂胆を持つ輩の利害が一致して結託すると・・・と考えると、今この時点で阿部君の脾腹をついてやるのは効果絶大である。有り得なくもない話ではある。

小泉宰相の時は、ポピュリスムとか劇場政治などと云っておいて、相対的に寡黙で地味な阿部政権になったら「国民に姿が見えない」とか、「阿部カラーがちっとも見えてこない」などという現今のマスコミである。政治家が文字通り「不言実行の人」であると、マスコミにとってはオマンマの食い上げであるから、何だかんだといってもニュース性の話題があるほうが良いのだろう。

そうなると、政治家のほうも畢竟マスコミ受けする言動に走るようになる。
次期米国大統領民主党有力候補のヒラリー女史は、亭主のクリントン氏が大統領選に臨んだ際に、有能弁護士として夫より有名だった自分をネタに、(クリントンが大統領になると)「もう一つオマケが付いて来る!」というキャッチコピーを考え付いたそうだ。(但しこれは結果的に大いに顰蹙を買ったそうだ)
我国でも、最近の選挙の際にはCM並みのキャッチコピーがないと当選できない。滋賀県知事選の「もったいない!」、山梨県知事選の「ほっとけない!」、宮崎県知事選の「しがらみがない!」など、庶民の語感に訴えるコピーではあるが、これなど「マスコミ政治」蔓延の一環のようで、どうも僕には余り愉快とは思えない。

そうは云っても、中央政治の世界で与党と対峙しようとする民主党のキャッチコピーは「生活維新」、今国会に対しては、「格差是正国会」で、これは同党の「真面目そうだけれど、垢抜けなくて頼りない」印象そのままだから却ってご愛嬌である。同党のトップ三人が船に乗って嵐にもまれる有名な(といって評判が良い訳ではない)テレビCMなんかは(何故か小沢さんが吹き飛ばされるほどの大嵐の中なのに、遠くの空にはカモメが小さく、しかし悠然と飛んでいる!)、「よし彼らに任せてみよう!」というより、「トップにあんなことさせてしまって・・・可哀相に」と観てしまうのだから、同党の広報担当の方も、もうちょっとマスコミ受けをお考えになったら如何かとも思ってしまう。

見識が無くなった、とか論客不在だとか、色々云いつつも我々民草は、政治も含め世の出来事の大半はマスコミを通じて知らされ、その解釈に依存させられるところのものである。しかし相手は今や、色々な事実を歪曲するのみならず、事実を捏造までして、納豆やレタス、味噌汁を売りつけようとする輩だ。納豆やレタス、コケやキノコならともかく、うっかりしているともっと深刻なものまで売りつけられてしまうだろう。
日露戦争後の我国は正にそうであった。そして最後には我々(といってもご先祖様たちだが)は、とうとう国自体を潰してしまったのだ。

「それならば!」と云っても、残念ながら当時の民度に比べ、今のそれは大して進歩改善しているとは言いがたい。じゃぁどうするか?
・・・其処にやはりインターネットのご利益を見出すことが出来るのだろうと思う。インターネットが「草の根コミュニケーション」という唯一最大の利点を損なわれない限り、膨大な冗長性の中に、統制や検閲、捏造の危険性を埋没させることが出来るのだろうと思うのである。






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最終更新日  2007.01.29 18:10:06
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