カテゴリ:日ノ本は言霊の幸はう国
◇ 2月25日(日曜日) 旧睦月八日、庚寅、京都北野天満宮梅花祭、松山椿祭。
今日の朝日新聞に「いつか鳥のように」と題して、羽ばたき飛行機の話が出ていた。 この飛行機、翼の差し渡しが3.3メートルもあり、重さ2.6キロの機体をエンジン動力で飛ばすのだ。プロペラ動力でなく、鳥のように羽ばたいて飛ぶ飛行機としては、世界最大級であるそうだ。開発したのは日本大学理学部教授の中里勝芳先生という52歳のオジサンだ。 日本大学と言えば、毎年行なわれる琵琶湖の「鳥人間コンテスト」の常連大学だ。しかも強い!この学校は、何れは人間の力だけで我国最大の湖を往復飛行して還って来られる、最右翼のチームを擁している。しかし、中里先生は、栄えある航空工学では無く、植物の光合成の研究がご本業だそうだ。それでも「いつかは人間の背中につけて飛べるようにしたい」とおっしゃる。いいないいな! 羽ばたいて飛ぶためには、プロペラ動力の飛行機とは異なる様々な工夫が必要である。先ず長大な翼を扇のように上下動させる強力な筋肉と、それを骨に伝える強靭な腱が必要だ。体も出来るだけ軽くするために、鳥などは骨を中空にしている。翼の動きも単純に上下させれば良いというものではなく、横方向への動きも必要になる。翼端には風切り羽根のような仕組みも必要になる。 現生の空を飛ぶ鳥類で、最大のものはアホウドリとコンドルで、共に翼長は3mから4m。中里先生の最新作のモデルは、ほぼこれに匹敵する。しかし両者とも、大人の人間の体重(50キロから70キロ。これ以上重い人は、空を飛ぶなんて事は、はなっから考えるべきではない!)には程遠い。 地球上のかつての飛行家で最大のものは、翼手竜ケツァルコアトルスだが、体重は50キロ程度だったそうだ。そしてその翼長は12m程度であった。大体セスナ機程度の翼である。つまり、15m程度の翼長で、羽ばたきを実現できれば、飛行具をつけた人間も飛べるはずである。 ケツァルコアトルスは、筋力が応分に強くなく、実際には高所から飛び立っていたそうだ。そしてときどき羽ばたいて滑空しながら、上昇気流を捕まえ、後は長時間大空を自由に舞っていたと考えられている。人間の場合には、無論動力は自前で無くモーターの力を借りることになるから、充分軽量で強力なモーターを上手く使えば、平地から飛び上がることも可能かも知れない。 こういうのが早くできるといいなぁ。出来たら真っ先に手に入れよう! 休みの日は、これを肩に装着して、近くの公園から舞い上がり、あちこち飛び回る。たまには里山や田園地帯まで遠出をしても良いな。狭山湖や多摩湖なども、上空を飛んだら気持ち良いだろうなぁ。中里先生の飛行機は、100mの高さまで舞い上がったそうだ。人間が趣味で飛ぶには、100m程度も上昇できればまぁ充分だろう。それに、少なくともプロペラの付いたパラグライダーよりはうんと静かだろうし、飛行操作の自由度も高いはずだ。上手く操ればホバリングだって出来るかもしれない。第一飛び立つ場所を作るために他人の山の木を無断で刈り取ってしまう必要もない。 その内これが普及して、ちょっとした近所への買い物や、通勤のための駅までの往復などにも簡便に使えるようになれば、車の使用頻度だって減らせるかもしれない。それに、色々な人が空を舞っている光景は想像するだけで楽しいではないか。 中里先生には、是非どんどん改良に精進していただいて、早晩人間が使えるようにしていただきたいものである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.02.26 20:20:10
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