カテゴリ:日ノ本は言霊の幸はう国
◇ 4月5日(日曜日); 旧三月十日 庚辰(かのえ たつ): 赤口、清明
今日は二十四気の清明。 4月には清明と穀雨の二つの節気がある。 清明は万物清浄明潔の気候となり、色々な草木が芽吹く頃になったという意味だ。 二十四気もやはり中国由来のものだ。この清明節の日、中国では祖先の墓に参り墓を掃除する習慣だった。また長い冬の鬱屈を払って春めいた郊外を散策する日でもあった。 昨日は僕も日頃の鬱屈を離れ、人並みに桜を愛でたい気持ちになって先ずは月並みだが靖国神社に行って見た。ところが神社外苑も筋向いの田安門付近も大混雑なのに閉口してしまい、とうとう地下鉄に乗って青山霊園まで逃れ出た。 青山霊園は今では墓域内の宴会も、沿道の屋台の出展も禁止されているようで、人出は有るけれど靖国や千鳥ヶ淵の大雑踏とは比べものにならない。 青山霊園の桜は知る人ぞ知る中々のものだ。霊園を南北に貫く通り(車は通行できる)は、両側に桜並木が続いてまさに桜通りそのものだし、墓所のそこ此処にも見事な桜が見られる。そこをそう多くも無い人々が桜花を愛でながらそぞろ歩いている。宴会の喧騒も、縁日のような猥雑さもない。 都内の桜を観るには、中々の穴場だと思える。 沖縄では清明節を「しーみー」と云って、中国と同じように家族で祖先の墓に詣でる。この日はお弁当や料理を持ち寄り、祖霊と共に墓前の庭のような場所に広げて皆で会食をするのである。 僕も昨日は墓所の桜を見物したのだから、一日早かったけれどはからずも伝統どおりに清明節の「踏青」ならぬ観桜が出来たわけだ。お天気は花曇り。中々心安らぐひと時だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.04.07 11:29:44
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