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マックの文弊録

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2009.07.02
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カテゴリ:よもやま話
◇ 7月2日(木曜日) -その2-;

7月に入ってから【日本の国々】と題して、わが国の47ヶ国を3ヶ国ずつ取り上げては寸評を書いている。これは宮崎の知事が自民党からの出馬要請を受け取った際に交換条件として「全国知事会の意向を政党マニフェストに反映させる事」を提示したのに触発されての事だ。

自分の住んでいる、或いは縁のある県を単なる地方自治体などと思うべきではない。地方自治体という言葉自体が求心点を国の首都である東京に置いたものだ。そうではなく自らの国と思うべきだ。財政も外交も福祉も教育も興産も、場合によっては防衛までも、一国を腹に据えて考えるべきだ。
井上ひさしはかつて吉利吉利国を東北の一角に独立させて、日本国の中央集権主義に対抗しようとしたではないか!
これは僕のかねてよりの持論である。

しかし思えば僕自身、日本全国47ヶ国の内、ある程度「知っている」と云えるのはせいぜい3ヶ国くらいでしかない。自分の出身地、今住んでいる国、そして首都である東京。それ位のものだ。他の国々については漠然とした知識や理解しかなく、九州の諸国は全ての名前を滞りなく挙げることも、まして何処にどの国があるかも殆ど覚束ない。四国になると四つの内必ず一ヶ国の名前を思い出せない。

自分は何と日本という国の事を知らない事か。僕はつくづくそう思うのだが、皆さんは如何であろうか。
それで、47ヶ国について、その面積(領土の広さ)、人口、そして財政力を調べてエクセルの表にしてみた。その上で領土の広さが日本国土の何パーセントになるかを求めた。
更に人口密度を計算した。人口密度は普通1平方キロあたり何人が住んでいるかで表されるが、それでは身近な感覚に訴えない。1平方キロがどれくらいの広さなのか、日常感覚としてピンと来る人は先ず居ないだろう。だから一人当たりどれくらいの土地が割り当てられるかを求めてみた。更にそれを坪数に換算した。僕などには「何へーべ」というより、坪数の方がピンと来る。
すると、東京は一人当たり約51坪で当たり前ながら一番少なく、一番広い北海道は一人が約4,600坪も領有できることが分かった。51坪といえばちょっとした旅館の宴会場程度でしかない。それに対して北海道の人は理屈の上では東京の90倍もの「土地持ち」であることになる。
意外だったのは香川県の領土が東京に次いで狭かったことだ。

領土と人口とくれば、次はその国の「国力」である。
これを推し量るのには「財政力指数」というのを採用した。財政力指数と書くと難しいように思えるが、大雑把に言えば支出に対する収入の比率である。つまり(収入÷支出)。
この財政力指数が1.0であればその国の収支はトントンであり、1.0を上回れば黒字。逆に1.0未満だったら赤字という事になる。

驚いたのは領国経済が黒字なのは47ヶ国中2ヶ国だけ。東京と愛知県である。後の45カ国は押しなべて全て赤字だ。
この財政力指数が1.0未満だと国から交付金が支給される。国と違って地方自治体は起債に強い制限があるから、赤字の国は日本国(お上)からの交付金に頼らざるを得ない。

財政力指数が最悪なのは島根県と高知県だ。この両国共に財政力指数は0.20でしかない。つまりは単純に言えば島根と高知は、国を運営するために必要なお金の何と80%を「お上」からの交付金に依存している事になる。

こうなると、「地方自治」というのは一体何なのかと思ってしまう。金が足りない分は「お上」に頼るということでは自治などを望んでも無理だろう。都合の悪い事でもやろうものなら、お上は金を止めればいいのだ。実際にそうはしないまでも、カネを依存している分、無言の大きな圧力になる。

※ ここで財政力指数に付いてちょっとコメントしておく。
数値は原則平成20年度のものを採用した。自治体によっては(何故か四国や九州に多かったが)平成20年度の数値が不明のところもあった。その場合には平成19年とか18年とか、なるべく最近の数値を採った。

今は47ヶ国全て自前のホームページを持っていて、その中に自らの財政力指数を発表しているところもあるが、それは採用しなかった。一般にデータが古かったし、それに自治体の「身贔屓」が有ったりするとイヤだったからだ。数字や統計は解釈や基準の違いで幾らでも誤魔化せる。言い換えれば相手をたぶらかす事ができる。世の中は数字といえば客観的なものだと思うように訓練されてしまっているので、大いに要注意だ。これはかつての科学者候補が云うのだから間違いない。それで、僕はデータの大半はWikiediaの数値を採用した。

だから、「こんなデータ間違っている!わが国の財政状況はもっと良いはずだ!」とねじ込まれるかもしれない。ねじ込まれても知らない。細かい事を言えばキリはないけれど、それでも僕のエクセルの分析は「大体は合っている」筈だからだ。

もう少しだけ。
都道府県の財政力指数は市町村それぞれの収支を元に積み上げ計算で求められる。同じ領国内でも観光客が沢山来たり、企業誘致が上手く行って法人税が潤沢に入ってくるところでは黒字財政のところが有る一方で、峠を一つ越えた寒村では大赤字ということも普通にある。これをまとめる際に例えば加重平均を採るか、単純平均で行くかによってもこの数字は変化し得る。
だから僕のブログを読んで何処かの市長さんが、「こんな数字は間違っている!我が市はこんな貧乏ではない!」とねじ込んできても知らないのだ。まぁ、僕のブログを市長さんが読んでいる事など絶対にないだろうけれど。若し読んでいたら、その市長さんご自身の事の方が心配になってしまう。

但しひょっとしたら数字の転記ミスなどはあるかもしれない。その場合は平身低頭お詫びするしかありません。


さてさて、【日本の国々】には、それぞれの「県の木、花、鳥」も掲げておいた。この「県の木」は皇居の東御苑の一角と、日比谷公園にも名札を付けて植えてある。「県の木、花、鳥」を見ると、それぞれの国の風土や、住んでいる人達の心根も忍ばれて、「へぇー」と思えることがあるのは、僕自身の実感である。


【日本の国々】
《其の七》長崎県
七番目は九州の長崎県である。
長崎県の領土の広さは日本総面積の約1%強で、47ヶ国中37位だ。意外に小さな国だなぁという気がする。
住んでいる人は約140万人で総人口の約1%強。47ヶ国中で27位である。
人口密度は全国16位で1平方キロに約350人。一人当たり約870坪の割り当てになる。
領国の財政(リッチさ)は47ヶ国中44位で、財政力指数は0.23。長崎といえば九州の横浜のような印象があるけれど、財政的にはかなり悲惨な状況だ。
隣国の数は佐賀ただ一国。県の木は檜と椿。花は雲仙ツツジ。鳥は鴛鴦。鴛鴦はオシドリのこと。
*偏見的印象: オシドリで思い出した。「鴛鴦(えんおう)の契り」という言葉が有り、これは夫婦合い和して終生共に暮らす固い絆という意味で使われるが、実は大間違い。現実のオシドリは夫婦合い和すどころかオスもメスも相手をとっかえひっかえ。とても貞節などとはいえないそうだ。「オシドリ夫婦」というのは解釈を改めなければいけない。
この国は、開化以前はわが国の海外への公式窓口で、出島という人工の居留地があったことを教わった。そして原爆の被災地。被災という面では雲仙普賢岳の噴火と火砕流は記憶に新しい。食べ物ではカルカン、チャンポン、しっぽく料理あたりか。魚ではキビナゴや五島いかなどが美味しかったように思う。
そのくせ長崎県を地図の上で書けと言われると自信が無くなってしまう。

《其の八》佐賀県
その長崎が陸上で唯一国境を接するのが佐賀県だ。
長崎県の領土の広さは日本総面積の約0.7%強で、47ヶ国中42位だ。
住んでいる人は約85万人で総人口の約0.7%。人口の順位も領土の広さと同じく47ヶ国中で42位である。
人口密度は全国15位で1平方キロに約350人。長崎県とほぼ同じだ。一人当たり約870坪の割り当てになる。
領国の財政(リッチさ)は47ヶ国中40位で、財政力指数は0.28。これもお隣の長崎とどっこいどっこいで悲惨な状況だ。
隣国の数は2ヶ国。県の木は楠木。花は楠木の花。鳥はカササギ。
*偏見的印象: 佐賀県というとその位置関係は長崎県よりも心もとない。明治の初めの佐賀の乱を思い出すばかりだ。これは明治初期の不平士族の叛乱の一つであったが、首領格の江藤新平が老獪な大久保利通にいいようにあしらわれてしまい、「可哀相だなぁ」と思った記憶がある。
どうも僕には佐賀県は単なる遠い国でしかない。

《其の九》大分県
今回は九州の3ヶ国を取り上げる事にする。三番目は大分県だ。
大分県の領土の広さは日本総面積の約1.7%弱で、47ヶ国中22位だ。
住んでいる人は約120万人で総人口の約0.9%。人口の順位は47ヶ国中で33位である。
これはつまり人口密度が小さい事になり、全国35位で1平方キロに約190人。一人当たりでは佐賀県のほぼ倍の約1,600坪の割り当てになる。
領国の財政(リッチさ)は47ヶ国中41位で、財政力指数は0.27。どうも九州の各国は押しなべてこの程度の数字らしい。
隣国の数は3ヶ国。県の木と花は共に豊後梅。鳥はメジロ。
*偏見的印象: 大分県といえば別府温泉だ。これは温泉愛好者の中ではつとに有名だが、僕自身は未だ行った事はない。暫く前のNHKの「新日本紀行ふたたび」で九重連山を取り上げていたが、雄大な景色は素晴らしかった。行ってみたいとは思うけれど、「海外旅行」は出かけるまでが億劫で、僕にとってはこの国も「遠い国」だ。
食べ物は関鯵、関鯖、そして城下鰈と、ちょっと高くて東京では食べるのに二の足を踏んでしまう。

(この項まだまだ続く。何しろ其の四十七まで続く)





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最終更新日  2009.07.02 14:00:46
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