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マックの文弊録

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2010.04.29
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カテゴリ:小言こうべえ
☆ 4月29日(木曜日) 旧三月十六日 己酉(つちのと とり) 赤口: 昭和の日

今日は昭和の日。私くらいの人間にとっては「昭和の日」というより「天皇誕生日」の方がしっくり来る。今の20歳代以下の人たちはどうだろうか?もう「天皇誕生日」いっても怪訝な顔をされるだけだろうな。

この日は「大連休」の初日でもある。協調性に優れた我が国民は、相変わらず相当数が方々へお出かけになって道路渋滞や景勝地や行楽地の混雑に貢献なさるようだ。不況だ雇用不安だと色々あっても、連休になるとどこかに出かけるのだから、私が小さかった頃と較べれば、国民全体の生活はよほど楽にはなったのだ。
今まで乱高下した気温も、連休中はなんとか落ち着いている様子なのはご同慶の至りである。

連休を迎えても総理や閣僚の方々はお休みどころではあるまい。
何しろ鳩山さんは米軍基地問題を解決するのを、止せばいいのに5月末と区切っておしまいになったけれど、百家争鳴一向に解決のめどは見えて来ない。現状の下では日本に米軍基地が必要であることには、殆ど全ての日本人が不承不承にしろ納得しているはずだ。かつてどこかのお気楽野党が非武装中立を掲げていたが、あれは他所の国々も皆信義を重んじ、信用できるのだというのが前提としてあっての話だ。軍事力の廃絶はゴールとしては相変わらず掲げるべきではあるが、今の現実の中では武力というものを保持しないで国や国土を守れるほど世間は甘くは無い。だからよんどころなく米軍の駐留に甘んじているのだ。さもないと、中国のように軍事費に国税のかなりの部分を費やさないとならない。幾ら費やしても今からでは無理だろう。そうなると国民の福祉などに遣えるお金など無くなってしまう。その辺は皆おぼろげながら承知している。
ところが、米軍基地が自分の近所の話となると途端にイヤだダメだとなる。まるでゴミ集積場と同じ扱いだ。沖縄の人たちにとっては、今まで数十年間にわたって現実の切実な問題だったが、他の場所に住む我々にとってははっきり云って他所事だった。その他所事連中が、報道を見て迷走だとかリーダーシップが無いと批判する。自分を高みに置いての批判に過ぎないではないか。

お気の毒なのは当事者の方々である。今まで自民党政権が何事も成し得なかった課題を背負わされ、民意を汲んで何とかしようとすれば、迷走だとかだらしないとか言われる。開かれた政府を実施しようと、色々それぞれに説明すれば、閣内不一致だとか閣僚の意見に齟齬があるとかいわれる。

いったい我々は何を求めているのか?強いリーダーと卓越したリーダーシップなのか?それとも懇切に「説明責任」を果たし、その都度「民意」を汲んでくれる「気の良いおじさん」なのか?明らかにこの両者は相容れないものだ。

それにしても、鳩山さんもそろそろハラをお括りになったら如何か?一郎さんと共倒れになるおつもりならともかく、事の黒白はさておいても、あれほど胡散臭く思われてしまった人だ。泣いて馬謖を斬る諸葛孔明になぞらえるのはこの際不適当かもしれないが、無理やりでも鳩山孔明となって、この点ばかりは「民意」をご利用になったらよい。それも出来るだけ速やかに、だ。

事業仕分けもいただけない。税金の使い途の無駄を省くのは当たり前のことで、これも本来はもっと前からやっていてしかるべきものだ。それを推進するのは当然のことだと思う。但し、コトの性格として我々国民がそれによって意気軒昂になるかといえば、逆である。

今我々国民の中にある共通する政治観は「閉塞」という言葉に尽きる。そういう雰囲気の中で、人民裁判じみたやり方で国が関わってきた事業をバサバサ切り捨てていくのを見せられるのは、閉塞感を上乗せする。ご本人にはお気の毒だが、真っ白なスーツを着た蓮舫女史が目玉を剥いてマイク片手に「切り込んで」いらっしゃるのを見ると、おぞましいものを見せられたようで、私ごときは本当に気が滅入ってしまうのだ。

かといって今のこの時期に政治の空白を作ってしまうのは、如何にも危険で莫大な無駄でもある。他の野党は言わずもがな、自民党にしろ、脱藩組の○×党にしろ△□党にしろ、反民主、反鳩山というだけで、光明を予感させるものとは程遠い。

前にも書いたが、政治はある面演出であり、我々国民大衆は「政治の雰囲気」に大きく左右されるものだ。鳩山さんも民主党の面々も、この閉塞感に突破口を開ける工夫を何とかしていただきたいものだ。

何れにしろこの大連休の期間、お歴々にはご自愛をお祈り申し上げると共に、何とか「明るいネタ作り」をお考えになって欲しいと思う。

・・・と、つい「小言こう兵衛」になってしまった。
本当は、最初から書くつもりだったのは以下である。

昨日の私のブログで、上野の森公園、国立科学博物館で開催している大哺乳類展で触発された内容について書いた。そうしたらPonjoiさんから早速コメントを戴いた。

Ponjoiさんからコメントを戴いたのはこれで2度目である。
拙ブログにも僅少であるとはいえ、ちゃんと読んでいただく方がいらっしゃり、時にコメントをいただけるのはありがたいことだと感激している。

以下に戴いたコメントを引用させていただく。

お邪魔します。
地球の歴史を見た場合、ザット88%近くは未知の領域に属します。
ところで地球の歴史の45億年を東海道・山陽新幹線の長さに置き換えてみたことがあります。
すると、光合成活動を行うシアノバクテリアが出現したのは、大阪から神戸の先辺りになり、恐竜が現れたのは(新幹線の駅ではありませんが、分かりやすく表現する為に東海道本線の駅名で表示すると)大船あたりになります。
そして恐竜が滅んだ1億5~6千万年とは多摩川よりもチョイとばかし東京寄りの辺りになります。


===更に追伸として。
私の話で肝心なことを忘れていました。
私が書き込んだことからもお分かりいただけるかと思いますが、私の話では博多駅が地球誕生の時で、東京駅が現代という設定です。
Posted by:ponjoi  at 2010年04月29日(木) 07:45


地球の歴史や人類の歴史を、カレンダーや時計に見立てて表現するのは方々で見かける。
「新図詳エリア教科事典 生命・人体」(学習研究社 平成6年)では、地球の歴史は12時間に喩えたものが掲載されているし、カール・セーガンの「コスモス宇宙 第1巻・第3巻』(旺文社 昭和55年)では、宇宙の歴史を1年に喩えた資料がある。
近くでは、小田原にある神奈川県立生命の星・地球博物館http://nh.kanagawa-museum.jp/に「地球時計」があったと思うし、その元祖はスミソニアン博物館に有ったように覚えている。(スミソニアンのは「宇宙カレンダー」であったかもしれない。)

時計やカレンダーのほかに、東海道・山陽新幹線に喩えるのはPonjoiさんのコメントで教えていただいた。これも面白い。

何億年、何十億年という長大な時間や巨大な数値、或いは逆に微小な数値を、我々の日常感覚で理解できる尺度に直してみると、新しい視野が開けて面白い。試しに私のブログでも書いた紫外線の波長を東海道新幹線で喩えて見ようとしたが、数百ナノメートルというのが、新幹線上でもたった数ミリににしかならないので、これは面白くなかった。

宇宙の歴史でも地球の歴史でも、哺乳類の誕生や人類の登場など、我々の「知っている」イベントはカレンダーや時計の極々端の方になってしまう。それはつまり、我々に「自然は偉大であり、人間如きが思い上がってはいけない」という警告を示唆してくれる。
同時に現実に今を生きている立場からすると、時計の端の小さい隅や、或いは大晦日の真夜中間近に、我々の「領分」がチマチマと固まってしまうのは物足りなくもある。

私はふと、これを対数グラフで表現してみたらどうかと思った。
例えば人類の登場した時を起点に、横軸は経過年数を対数で目盛る。縦軸は通常軸とし、人間の活動レベルを、プロットする。
人間の活動レベルといっても様々な指数が有り得る。人口、占有する土地面積(或いは森林原野の減少)、エネルギー生産量、CO2排出量・・・

そうして出来上がるグラフはどんな軌跡を描くだろうか?単なる想像であるが恐らくは初めのころは緩やかな傾斜を描き、その内傾斜角が大きくなって右上がりの直線を描くのではなかろうか?

このグラフを眺めて、現在より先に延長してみるとちょっと恐ろしい雰囲気に浸ることが出来そうである。いずれやってみようと思うが、今のところ手を付けるほどの時間と根気がないのである。





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最終更新日  2010.04.29 11:22:25
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