カテゴリ:小言こうべえ
【2011年辛卯 3月7日 旧 二月三日 辛酉(かのと とり) 仏滅: 】
「稚拙であるが狡悪ではない」 最近の民主党政府をみていると、つくづくそう思う。 政権を担う一員としての閣僚諸賢は、如何にも口が軽く、脇が甘く、頼りない。前総理の鳩山さんも相変わらず軽挙妄言の体たらくだ。民主党で一応「政治家らしい」のは、かの小沢さんくらいだから、皮肉なものだ。 民主党は、「開かれた政治」、「脱官僚」を旗印として、それまでの密室政治や、金権政治に飽きていた国民に受けて政権の座に躍り出た。しかし、この「開かれた政治」という姿勢は、元帳があからさまになってしまうわけだから、畢竟「頼りない」とか「決断力が無い」という印象を招来することになる。それは最初から仕方が無いことだったはずだ。 民主党の諸賢に対しては、「又かい!情けないねぇ」とか「頼りないよねぇ」というのが、我々民草の大方の印象だろうと思うが、一方で「本当にずるくて悪いやつらだねぇ」という印象は余り無いように思う。 一方の自民党である。 前原さんを追い詰めた後は細川さんに狙いを定めているそうだ。その次は菅さんの問責決議だそうだ。前原さんに詰め腹を切らせて快哉を叫び、今頃は次の獲物を討ち取る作戦を練っているのだろう。それが自民党「政治家」の現状だろうと推察する。 現政権の担当者を個別に追い詰めて辞めさせ、弱体化させていけば、やがて政権は崩壊し、政権を自らの手に戻す機会が来るだろうという作戦であるのは明らかだが、其処には政治家の本来の仕事であるはずの「政策論議」のかけらも見られない。個人の落ち度を論い、「閣僚たる識見に欠ける」とか、「統率力が無い」、「求心力に欠ける」として辞めろ辞めろということになる。 首尾よく辞めさせたら、今度は「任命責任はどうだ」とか、「次の大臣を早く任命しないと国益に反する」とか責める。 自民党としては、もはや遮二無二民主党政権を潰そうとしているのだから、手段としては有り得るのかもしれないが、これがかつては長期政権を担当していた巨大政党の成れの果てかと思うと、情けないこと夥しい。第一潰した後どうする!諸君らを民草が信頼して、諾々と政権を委ねるとでも脳天気に思っていらっしゃるのか? 民主党の支持率が低下していることは当たり前だが、対する自民党の支持率も低下していることを、少しはまじめに考えたらどうか。 こうなると、国民の大多数は投票になんか馬鹿馬鹿しくて行かないことになってしまう。 世界を見回すと、良くも悪くも「政治や政権の指導力が見える」国は、日本のような議院内閣制の国ではない。アメリカも、中国もそうだ。 日本の国内でも、「東京都の指導者は石原さん」というのは良く見える。しかし都知事は都民の直接選挙で選ばれ、首相の選ばれ方とは違うことは、誰でも知っている。 いやしくも指導力を委ねるのならば、一定以上の期間を委ねる必要がある。そのためには今の日本のシステムは変えたほうが良いのではないかと思う。 しかし、それには憲法の改正が必要になるが、その前提は現在のシステムで提起・議決されなければならない・・・か。 「政治主導」は民主党にも自民党にも(本音かどうかは別にして)共通するスローガンだ。しかし、現在は政治主導どころではなく「政治屋に振り回されている」という状況であることを、選良であるはずの議員諸賢は自覚して、猛省していただきたいところだ。 とにかく最近の国会中継は腹立たしいこと夥しいのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.03.08 13:01:53
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