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マックの文弊録

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2011.04.13
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カテゴリ:何か変だね
【2011年辛卯 4月13日 水曜日 旧 三月十一日 戊戌(つちのえ いぬ) 先勝: 其の二】

政治家としては、カリスマ性や指導力に欠ける(とされる)菅さんには、一方で腹黒いとか悪どいという印象は無い。理科系人間で境界条件と論理的蓋然性の下で考え方を薫陶された(筈だと思うが)彼は、「国民の知る権利、政府が知らせる責務」を重視し、「開かれた政府」を標榜して総理大臣に就任した。

前にも書いたとおり、これ自体は国民が当たり前のように期待するけれど、実は「強いリーダーシップの下での政治」とは本質的に相容れないものだ。「国難」に直面している渦中では如何にも弱々しい。
そこで菅さんは、政治の全力を事後対策に投入すべく谷垣さんに入閣の打診もなさったのだと推測する。(谷垣さんは一旦拒絶したが、最近は豹変なさった。)これは、菅さんとしては論理的な帰結であったのだろうと思う。

先の戦争の際にも似たような動きがあって、世界を相手にした戦争という時局に備えるために大政翼賛会というのが出来、結局国が誤った方向に行ってしまうのを防ぐことが出来なかった。

ここで、私はどうしても最もイヤな、最悪のシナリオを考えてしまう。(以下は私の白日夢、それも悪夢である。)

今回の巨大地震・津波と原発事故による被害総額はおそらくは30兆円かそれ以上に及ぶ。日本の年間国家予算の三割にも及ぼうかという額である。
現在の事態が収束とは言わぬまでも、一応の安定を見たら今度は、日本は復興に向かうことになる。ここで登場してくるのが「復興特需」である。先日の非新聞系の週刊誌では、この復興特需は100兆円規模だと書いてあった。

この週刊誌をつぶさに読んだ訳ではない。私は週刊誌は買わない。如何にも一刀両断、切れのよい(と見える)タイトルに釣られて読んでみたら、例外なく失望させられて来たからだ。こういう週刊誌の記事の中身は、先ず間違いなく竜頭蛇尾に過ぎないか、無責任な言いっ放しだ。だから、復興特需が100兆円規模だというのも、電車の中の吊広告でタイトルだけを読んだのだが、これはそんなに実際とかけ離れた額ではないだろうと思う。

そういうものが見え始めると動き出すのは、利権に群がろうとする魑魅魍魎たちだ。
災害復興となると、土木・建設、機械、そして資材関連に大きな需要が動く。津波や地震で被災した土地の収納や再配分などもある。

こういった分野は伝統的な旧型政治屋が利権を蚕食するままにした領域である。
《今10:08.また福島を震源とする地震があった。マイ地震計の水面もゆらゆら揺れた。しかし幸いそれ以上ではなかった。》

そこで動き出すのが、旧型の政治家達だ。彼らにとっては、土木・建築、資材、土地などからの利権簒奪は自家薬籠中のものである。小泉さん以来、腕をつかねて来たからエネルギーも貯まっている。

そこで、谷垣さんを口説いて「大連立」に向けて舵を切るように仕向ける。その際には菅さんの退陣を取引材料として、谷垣さんの面子と党としての名分を立てようとする。

民主党の方も、かつて自民党で豪腕を以って鳴らした方がいらっしゃる。国難に向かうに大同団結という名分を掲げて、菅さんに引退願えば、かねてよりの雪辱を果たすことにもなる。

かくして菅さんは大連立の成立を前に引退なさり、「大震災に際し、時の総理として英断を以って挙国一致内閣の樹立に殉じた」として銘に刻まれて「記憶の人」とおなりになる。

谷垣さん?
谷垣さんは長老達に席を明け渡すことを余儀なくされるだろう。

後は復活した長老達による、「強いリーダーシップ」による、「復興政治」が続くことになるのだ。かくして、「戦後の喧騒期」の再来となり、利権屋たちが再び飽食することになる・・・。

・・・これが単に私の「白日夢」であればよいと思う。心配性のアホ臭い杞憂であればと心から願う。

今テレビでは、地震・津波、原発事故の被災地・被災者を慮って、情緒的なCMが流れている。その中に「一つになろう、日本!」というのがある。
しかし私は敢えて思う。日本は一つになってはいけない。「一億一丸火の玉だ!」などという言葉に酔わされるのは真っ平だ。私は戦後のベビーブーマーの一人だから、戦前・戦中に日本を席巻した全体主義、団体主義を体験したことが無い。しかしものの本に依れば、時の権力と御用マスコミ、そしてそれに迎合する民草の隠然たる圧力が、如何にその後のこの国を弑するものであったことか。

日本人は一つになるべきではない。それぞれが自由に多様な意見を持つべきだ。そして更に大事なことは、その意見をどんどん発信すべきだ。黙ったままではいけない。

今では個人が自らの意見を発信する手段は、インターネットも含めて幾らでもある。多様な意見が出てくれば来るほど、「総体的な調和」というものが生じ得る。それによって、国を危うくする極論や、一部の者が不当に利権を漁るようなリスクを排することができると思うのだ。

強い政治家など、この時代には要らない。菅さんであれ、谷垣さんであれ、人柄は良さそうにお見受けする。それで結構だ。あの方達とスタッフの方々には「ハブ」として精一杯働いていただき、今回の「国難」を機に、「日本は変わるだろうな」と感じている民草がもっと声を出し、自ら動いていくべきだろう(そうなれば良いな)と思うのである。

山梨からの桜と富士・・・いけない!私としては思わぬ慷慨調のブログになってしまった。
最後の口直しに、山梨から眺めた桜と富士の写真を掲げておこう。





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最終更新日  2011.04.13 11:39:35
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