北海道の若者が海外で活動中!【9月活動報告・有働篤人さん】
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により北海道経済を支えるような新たなゲームコンテンツ産業を創出するため、フィンランドで先進的なゲーム制作を学んでいる学生留学コース有働篤人さんから9月の活動の様子が届きました 北海道から北欧のフィンランド共和国の都市 オウルに到着し、1ヶ月が経ちました。オウルはフィンランドの中西部に位置する都市で、人口は2019年時点で203,750人、2018年時点の釧路(18万人)より少し大きい規模の都市です。オウルは携帯端末で有名なNOKIAが、4Gに続く無線通信システムである「第5世代移動通信システム」(5G)の実験を行うなど、ハイテク産業が発達している都市です。市内の移動手段としてはバスや自転車がよく使われ、特に自転車に関してはオウル中心部から周辺地区までの自転車・歩行者専用の道路が自動車用のものとは別に作られています。私はオウル市の中心から5kmほど北へ離れたリンナンマー地区に位置するオウル大学にて、情報科学および電子工学学科(ITEE)の交換留学生として所属しております。オウル大学は13,000の学生・900の国際学位取得プログラムの学生・650の交換留学生・8つの学部を持ち、フィンランドの中でも規模が大きい大学です。オウル大学は今年で60周年を迎え、オウル市内にまで大学60周年を祝う旗が掲げられていました。フィンランドの学期は日本とは違い9月からスタートし、次の年の5月に終わります。9月は交換留学生向けのオリエンテーションや、所属学部に応じた学生文化の説明会などが行われました。フィンランド人の学生は、学部ごとに存在する「ギルド(組合)」に参加します。ギルドに参加した学生にはオーバーオールが与えられますが、それぞれのギルドには対応する色があり、オーバーオールの色と対応しています。特に、フィンランドの工学系の2年目以降の学生は「Teekkari」と呼ばれ、1つの学年を終えるごとに被っている水兵帽の紐の結び目を増やすなど、さらに独自の文化を持っています。残念ながら交換留学生はギルドに参加することはできないのですが、学生が運営する様々なイベントのたびに、オーバーオールにつけるためのワッペンや缶バッジは交換留学生でももらうことができます。これを集めるのも一つの楽しみになりそうです。さて、秋学期では、私はソフトウェア開発に関連する授業を中心に履修しています。そして、1回目の授業から、ハイテク産業に関する研究に関わっているオウル大学において要求されるレベルはかなり高いと感じる授業がありました。Software Projectと言う授業です。この授業では、民間企業や国の機関などが「顧客」となり、顧客が与える課題を3〜5人のチームがソフトウェアを開発することで解決することを目標としています。課題は、学生向けに考案されているとはいえ、完成品を実際に何年も使うことを想定して作られたものですので、決して中途半端なことはできません。しかも、闇雲にソフトウェアを書けば良いのではなく、ソフトウェアの持つ様々な機能が意図どおりに動作するかの確認を行い、出来上がったソフトウェアの品質を担保することまでが要求されています。つまり、企業がソフトウェアを製作する時と同じ手法・心構えで、実際の企業である顧客に対して解決策を提案するのです。そのために必要な開発手法も、この授業を履修する前に修得が求められている授業で学ぶことができるようになっており、より実社会に近い授業を行なっていることが伺えます。オウル市がハイテク産業の発展している都市であることが、こうしたところからも見えてきました。これから約9ヶ月間、よろしくお願いします。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら