|
カテゴリ:国際交流
【マサチューセッツ通信Vol.28】 ~現地にゆかりのある北海道人にインタビューをしました!~ こんにちは、国際課国際交流係です! 北海道がアメリカのマサチューセッツ州と姉妹提携を結んで30周年を迎えた2020年から、マサチューセッツ州に関する様々な情報を発信しています。 今回ご紹介するのは、札幌医科大学の名誉教授で、現在、ボストンで「情報薬」の研究を進めている“辰巳 治之”さんです。 開拓精神にて、常に新たな分野を切り開いていく辰巳先生。「情報薬」と何なのか、大阪出身の先生を北海道へ、そしてボストンへ突き動かしたものは何なのか、ぜひ最後までお読みください! <まず、自己紹介をお願いします> 辰巳治之と申します。大阪生まれ、大阪育ち。山形大学医学部を卒業後、大阪大学大学院にて医学博士を取得。北海道には、1989年4月1日に札幌医科大学に、開拓の精神溢れる北海道に大きな大志を抱いて赴任しました。2021年12月にボストンへ移住し、今にいたります。 ~辰巳先生(右)と渡米のきっかけになったE. Fuller Torrey先生(左)~ 思い起こしてみると、奇しくも、1995年北海道・マサチューセッツ姉妹連携5周年記念にて、「未来の学校教育:インターネットの教育への利用」という演題で講演しました。そこからボストンに興味をもち、世界に羽ばたくにはボストンからと思いました。実際のスタートはかなり遅れてしまいましたが。 <先生が研究されている「情報薬」とは、どのようなものなのでしょうか?。> 情報を扱っている人々や情報科学者達が、「情報」を明確に定義せず研究を行っています。そこで、「伝えて人の心を動かすものを情報」と新しく定義し、分子生物学、情報科学、医学的観点から、「情報薬(InfoMed(図1))」なる発想を編み出しました。大学院生の博士論文(参考文献)を指導し、鍼の効果の基礎研究から、さらに「情報薬」を臨床・実践応用する中で、大きな手応えを得ました。そこで、NIH(National Institutes of Health)のアドバイザーなどを歴任し、その業界のベストセラーとなっている「Surviving Schizophrenia(訳本:精神分裂病が分かる本)」の著者E. Fuller Torreyに相談に行ったところ、「アメリカで医師になれば君の可能性は広がるよ」と助言を得て、実現可能性が高い環境が揃っているボストンに来ました。「情報薬」で医療を大きく変えられる可能性があると考えています。
<現地での生活の様子や、日本との違いを感じたことについて教えてください> 卒業式で、本当に帽子をなげるのですね。「ハット・トス」と言うそうです。これは皇后陛下の雅子様が卒業された、Belmont High Schoolの卒業式の一コマです <マサチューセッツ(ボストン)でおすすめの場所を教えてください> Boston Public Library (Central Library)でしょうか。この古い雰囲気の学習コーナーと近代的なコーナーが同居しているのがとっても印象的で、勉強したい気にさせてくれる「情報薬」となっています。 <最後に、留学や研究で海外を目指す北海道の学生へのメッセージをお願いします!> Umass Amherstは、ボストン州立大学の一つで、札幌農学校(北海道大学農学部の前身)の校長を務めたクラーク博士が学長をしていたところです。やっぱり、「Boys be ambitious」ですね。
辰巳さん、ありがとうございました! マサチューセッツ通信では、今後もマサチューセッツ州の情報や現地で活躍されている方などを紹介していきます! バックナンバーはこちらからご覧ください。(マサチューセッツ通信のページ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.07.13 09:40:06
[国際交流] カテゴリの最新記事
|