3583706 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

サイド自由欄

カレンダー

カテゴリ

バックナンバー

2024.09
2024.08
2024.07
2024.06
2024.05
2015.08.03
XML
カテゴリ:金山博物館
まち楽ブログ「身延Life」の編集員のタイヨウです。
今回は、甲斐黄金村・湯之奥金山博物館の記事を紹介します。

金イメージ.jpg

 二日間にわたる探険隊、探険隊の事業を終え、無事に皆さん甲州金を作って帰ることが出来ました。今年もたくさんの方々のご協力と応援をいただきながら、皆さんに楽しんでいただけました。この事業は、群馬や横浜などから来ていただいている応援団のみなさん、毎年登山をサポートしていただいている昭和山岳会の皆様、随所で活躍が光るジュニアスタッフ、町の観光課・生涯学習課など、多くの方に支えられて開催することができております。本当にありがとうございます。

 今年の隊員は年長さんから中学一年生までの20隊員。保護者の皆様もあわせて40名の方にご参加いただくことができました。

 1日目の登山はいつも“行けたら行くの精神”で、地蔵峠を目標に挑戦します。今回の隊員たちは「地蔵峠での富士山の景色を見ながらの昼食」には一歩及ばず、片道2時間をかけて金山遺跡現場に到着。精錬場テラスにての昼食になりました。さぞかし疲れて、昼食時間にはみんな足を休めるだろうなと思いきや、ご飯を食べてから5分もすると、こども達は山岳会の方たちと一緒に坑道の入口を自主見学。大人の方が足を休めるという光景になりました。

 ご飯の後、その後みんなで500年前の遺跡を見学・記念撮影後に下山。そして昨年に引き続き今回も下山の際には“毛無山クリーン活動”として、ごみを拾いながら、山を大切にきれいにしながらの下山となりました。大人でも登山するのに大変な険しい毛無山登山を、自分の2本足で登山しきったという達成感が子供たちにとって一番のお土産になったのではないでしょうか。

1.jpg

 下山後に待っているのは、トンカチ・ハンマー、そして臼を使って金鉱石を小麦粉位に粉々にする粉成体験と、粉々にして砂状にした金鉱石を水の力と、金の重さを利用して、金だけを取り出す汰り分け体験。

 こどもたちは焼いて鉱石をもろくした後に、トンカチ・ハンマーでまず鉱石を粉々にします。その後にそれぞれ好きな臼:磨り臼・湯之奥型臼・黒川型臼・定形型臼を使って石を粉末状にします。この臼の中で、男の子に不動の人気を誇るのが磨り臼です。重い磨り石を使って鉱石を砕いている感触が、鉱石を砕いているぞ!という実感を与えてくれます。

 一方回転臼は、親子、兄弟で協力しながらくるくると楽しそうに回していました。最終的には、あれもこれも使ってみたい!ということでいろんな臼を交代で、鉱石を粉々にしていきました。

 鉱石を粉末にしたら次は「汰り分け体験」。体験室の金で一度参加者は練習を行っているわけですが、鉱石から見つかる金は針の先のような自然金。黄色で、水の中で揺らして動かなければ金!という見分け方で、以前に見つかったのは5年ぐらい前というベリーハードモード。出ればラッキーぐらいの気持ちで参加者は挑んだわけですが、今回なんと5年ぶりに発見者が出ました!中には1ミリぐらいの大きな金(大きいんです)を見つけた参加者もいらっしゃいました。この金の発見に一番驚いたのがスタッフだったとかそうではなかったとか。いや、それぐらいレアなんです。

 2つの鉱山作業プログラムに夢中になっているとアッという間に1日目の終了の時間になりました。これで1日目のプログラムは終了となり、それぞれお家でぐっすりグループと、BBQグループに分かれます。中にはBBQの時間まで少し時間があったので、ぎりぎりまで粘って金を探すという猛者の参加者の方もいらっしゃいました。

 まずBBQでは作業で夢中になって気がつかなかった、空いたおなかを満たす作業に参加者は移ります。そしておなかがいい具合になってきたら、こども金山探険隊の恒例一言感想タイム。「山登りが大変だったけど登れてよかった」「金がとれてよかった」「次はマムシのBBQを切に希望」などなど、思い思いの感想をみなさん述べてくれました。

 そしていつの間にかお友達になっている子供たち同士の一日目の最後は、おいかけっこで遊んだあとのプチ花火。登山でみんな疲れているはずなのに追いかけっこでめっちゃ走ってる……こどもはエネルギーの塊だなぁ、私にもそんな時代があったのよね、などとちょぴっとしんみりしながら花火の準備をしたとかしなかったとか。

 手渡された花火を、楽しそうに火を分け合いながら一緒に花火をしていました。大人が用意した家庭打ち上げ花火的なものについては、駐車場の縁石にちょこんとみんな並んで見物。花火が終わると拍手してくれました。こうして楽しい懇親会の時間もあっという間に過ぎ、明日の予定を伝えて各自解散。

 花火が終わるとやってくるあの落ち着いた感と静けさ。そんな静けさを感じながら一日目の探険隊は幕を閉じました。


 明けて二日目。灰吹き・甲州金つくりです。

 子供たちにとっては一日目の登山の疲れもなんのその、という感じ。今年は集合時間もゆっくりめに設定させていただきましたし、大人の皆さんも、いつもよりはつらさ軽減されている気がしました。

 半日とはいえ、内容盛りだくさん。作業も多岐に渡っています。 今年も応援団のO野さんが灰吹き、H澤さんは亜鉛めっきのネームプレート作りの講師としてお手伝いいただいた中での二日目スタートです。

 さて、子供たちが主体ですが、実は大人も一緒に勉強してほしい内容なんです。毎年基本は変わりませんが、より楽しめるようにマイナーチェンジをしています。そんな中の灰吹・甲州金つくりです。小さなお子様も隊員としていますので、分かりやすく複雑にならないように、と意識はしていますが、複雑で長い作業を理解してくれて作業を始めてくれました。

 まずは、二つの粉を混ぜる「灰床つくり」。この床つくりが意外に灰吹きの成功を左右する重要な作業なのです。そこに鉛を添えた金粒の材料を床の上に置きます。しばし電気炉で加熱し、それをさらにバーナーで過熱、その後、酸素を噴きつけ酸化させることで純度の高くなった金粒を作ります。

 20人の作業ですから、電気炉も5人分ずつしか入りませんので、みんな順序良く自分の番を待ちます。

 その間にできる作業が亜鉛メッキのネームプレート作りです。H澤先生が用意してくれたこの実験で、待ち時間も飽きることなく作業をしてくれていました。こちらも刻印を打ったり、穴あけパンチで打ち抜いたりする作業ですので、ある意味、次の甲州金作りの時に備えた練習にもなります。

 そうこうしているうちに炉の中の金粒は十分に加熱され灰吹き準備OK。次々と金が灰吹きされて丸くなっていく様子に、始めてみる人は驚嘆の声をあげていました。 そんな中でたまにたたき伸ばすときに「割れちゃった」という隊員も。もちろん想定内。再度バーナーで溶かし粒にしていきます。

 全員灰吹きが終わるころに、お金を作る際に導入されていた秘密の作業「色揚げ」を実演。そして全員が体験。自分でたたき伸ばし刻印を打ち作った甲州金を出来るだけ金色に近づける作業です。どの作業も楽しそうにしている子供たちの姿にこちらも安心。色揚げが終わって最後には「甲州金ケース作り」です。意外に集中してやっていたのがこの作業。修了式の時間が近づいた頃にもまだ作っている人も多かったですが、みな何とか完成したようでした。もし、足りない作業があったらお家でやってね、ということで、お昼過ぎに作業を終了。そして、いよいよ修了式となりました。

 もーん父さんと集合写真、今年も元気でした

2.jpg

 登山のリタイヤもなく、20人全員が修了証書を館長から手渡されました。そして参加記念品として、素敵な使える、山をイメージした緑のバッグに、もーん父さんクリアファイルやガイドブック、金山衆ステッカーなどなど、さらに鉱石のお土産など、子供たちの多くが喜んでくれたようでした。

 そして今年はサプライズ。なんと、保護者の方にも修了証をご用意させていただいたのでした。各種使える割引券とともに親御さんにも修了書をお渡しできて、全部で約40人の方が今年の「こども金山衆」に認定されたわけです。

 後のアンケートを拝見させていただきましたところ、いろんなご意見を頂戴しました。中には“大人探検隊”を熱望する声も。丁寧に教えてくれてありがとうございます、という感謝のお言葉を大変多くいただき、スタッフとしても励みになります。 二日間暑い中、皆さん本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。また遊びに来たいと書いてくれた隊員の子供たち。この事業参加をきっかけにまた是非いつでも遊びに来てくださいね。

 ということで、こども金山探検隊のご報告となりました。

 これで博物館の3週間連続4大イベントは終了。これからお盆に向けて観光業は書き入れ時。イベントとは別のお客様もどんどん遊びに来てください。お待ちしております。


こちらの記事は、博物館日記から転載しました。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2015.08.03 10:13:08
[金山博物館] カテゴリの最新記事


© Rakuten Group, Inc.