美濃加茂市指定有形文化財「瑞林寺弥勒堂」の指定について(文化振興課)
このたび、美濃加茂市教育委員会では、「瑞林寺弥勒堂」を美濃加茂市指定有形文化財(建造物)として新指定しました。美濃加茂市文化財保護審議会(会長 古渓義正)で、市指定有形文化財の新指定について審議され、同会は市教育委員会に新指定に向けて答申を行いました。これを受け、平成31年3月25日、美濃加茂市教育委員会が開催され、同委員会の議決を経て、新指定することとなりました。 現在美濃加茂市には、国指定文化財1件(「ネコギギ」などの記念物で地域を定めずは除く)、国登録有形文化財2件、岐阜県指定文化財10件あります。今回指定文化財が追加され、美濃加茂市指定文化財は38件となります。この内、美濃加茂市指定有形文化財の建造物は6件となります。概要 瑞林寺の創建は文明年間(室町中期、15世紀末)、仁済和尚によりなされました。今年仁済和尚の没後500年の記念の年。 江戸時代、瑞林寺の東北に瑞林寺末寺の大興寺(明治初期に廃寺)がありました。元禄11(1698)年、大興寺に残されていた仏頭をもとに大仏を再興する動きが出て、京都の仏師・藤川安性らに修理を依頼、翌年完成。宝永元(1704)年に大仏をおさめる弥勒堂建設が始まりました。享保年間には多くの参拝者があり、瑞林寺にはそこへ向かう道標(地蔵菩薩)がつくられました。 その後、弥勒堂は現在の瑞林寺へ移転されました。移築についての記録はありませんが、大興寺跡に「此処 五間四方 弥勒古跡」と記した文化14(1817)年に建てられた石柱があり、これ以前に移築した可能性があります。なお、文政5(1822)年に移築されたという説もあります。大きさ等木造平屋建て、桟瓦葺、建築面積87.80㎡。宝形造、桁行三間(9,370mm)、梁間三間(9,370mm)、東面建ちの仏堂。