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カテゴリ:まちづくり・地域づくり
太田宿の宝物⑥
中山道会館のシンボルツリーのエノキは日本を代表する昆虫が集まる樹木 中山道会館の中央広場には、高さ16m、幹周り3.5mのエノキ(榎)がそびえています。 エノキは北海道以外の日本各地に見られる里山の樹木です。エノキの葉は、数多くの昆虫により食べられ、落葉時には綺麗な葉はありません。代表的な昆虫にチョウがあります。チョウは食草があり、例えばギフチョウはカンアオイ、モンシロチョウはアブラナ科です。国蝶であるオオムラサキはエノキしか食べません。オオムラサキは8月にエノキの葉裏に卵を産み幼虫となりエノキを食べます。秋に落葉したエノキにくっついて幼虫で越冬します。春になると幹に登り、7月に羽化します。オオムラサキを絶滅させないためにも落葉したエノキの葉を片付けない事が重要なのです。 日本で最も美しい昆虫と言われているのがタマムシです。タマムシはエノキの枯れた木に卵を産みます。幼虫はエノキの枯死木を食べ、3年後に羽化します。中山道会館のエノキの根元をよく観察すると死んだタマムシを見つけることができます。オオムラサキと同様、タマムシを絶滅から守る為には枯死木を片付けない事が重要なのです。 以上のようにエノキは多様性の植物です。エノキは里山には必ずありますので、アベマキと共にに大切に守りたいものです。 なお、中山道など街道には両サイドに一里毎に一里塚があり、多くはエノキが植えられました。 市内には文化会館の木曽川河畔に跡地があります。ランドマークの為でしょうが、旅人の夏の緑陰には最適です。 エノキは漢字で「榎」と書きます。木辺に夏と書くのもやはりエノキは夏の木である証拠なのです。 タマムシ オオムラサキ 中山道会館のエノキ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年07月16日 16時27分28秒
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