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カテゴリ:グルメ
世の中 おもしろいものがあるようで、「蕎麦でないそば」がある。 かなり以前に書いた「沖縄そば」もそのひとつ。(あれは どう見ても「うどん」だ!)
そして、いまや有名になった 姫路駅の「えきそば」 これも一風変わっている。 何がどう変わっているのか? ということで、本日のお題 「えきそば」 尚、昨日のお題は 「Zoom」←ご覧になってない方はこちらもどうぞ 光学式ズームレンズのお話 全国の駅には様々な立ち食いそばがあるが、姫路駅の駅そばがちょっと変わっている。 尚、姫路の駅そばは、「えきそば」と表記する。 中華麺のような黄色いそばに、やや濃いめの和風ダシを合わせているのが一番の特徴。 そんな「えきそば」、最初は普通のうどん麺であった。 ところが、うどん麺は傷みやすい。 そこで、かんすいを加えてみたところ傷みが少なくなり、その代わり麺が黄色くなったのだとか。 この業者は姫路の「まねき食品」という仕出し弁当屋さん。 戦後、最も簡単に、しかも大した機械設備もなしに出来る物として、姫路駅で麺類を販売しようと計画。 当時 小麦粉は統制品で手に入りにくい為、統制品ではない「こんにゃく」に目をつけ、そば粉とこんにゃく粉を混ぜて、うどんの様なものを作り、和風ダシでうどんの様なものを試作し販売した。 鉢は、出雲今市で焼いていると聞き込み、夜行列車で出雲まで丼鉢を仕入れに行ったとか。 しかし、その後 うどんは時間がたつとのびておいしくないのと、腐敗が早く長持ちさせるには と考えた末、うどんをあきらめ、度々の試作の結果、かんすいを入れた黄色い麺にたどり着いた。 その後 独自でその製造にのりだし、中華麺に和風ダシ という 一見 ミス【まっち】の商品が生まれた。 そして昭和24年10月19日 姫路駅ホームにて、それを「えきそば」と名付けて立ち売りを始めた。 当時 市中でうどんが一杯30円だった頃、ふたの付いた瀬戸物容器付きで50円だった。(容器は10円で引き取ってくれた) 味はと言えば、良い意味でゆる~い。 びっくりするほどおいしいという味ではないが、しみじみとおいしい。 麺はふにゃっとしていて、あまりコシは無く、少しはしっかりしろよ!と言いたくなるほどヤワヤワ。 しかし その分、特製和風ダシを吸って食べやすい。 つゆはかつお風味、麺はかんすいで作った中華麺。 一見 とてもアンバランスなんだけど、そこにてんぷらが加わることで、とても【まっち】した「そば」ができあがる。 上に乗った天ぷらもオキアミだけを使ったもので、粉っぽい。 そして カリッではなく、限りなくベタベタ。 天ぷらサクサク派の人が見たら、卒倒しそうなほどに緩みきった天ぷら。 しかし その柔らかい粉と油っこさがダシに溶け込んで、ポカポカ温まる気がするから不思議。 メニューには「天ぷら」だけでなく、「きつね」もあるが、人気は断トツ「天ぷら」なのだとか。 そして 容器は今は瀬戸物ではなく、ぶにゃっとしたプラスチック製。 かつては瀬戸物の容器で販売していたそうだが、昭和40年頃に今の形となったらしい。 混み合うホームでの瀬戸物は危険だったのかもしれない。 また かつては6千杯の売り上げがあった事もあるという。 さらに 一度、関東方面に売り出したが、残念ながら人気が出なかった とのこと。 しかし、今では関東から味わいに訪れる人もいるくらい、ひそかな人気の味なのである。 「えきそば」を味わえるのはJR姫路駅の構内各所と新幹線改札口。 ちなみに 姫路市内ではスーパーでも販売されているそう。 姫路駅のホームで、350円のグルメ。 午後 数時間だけのタイムサービスがあったり、持ち帰りも可能だったりする。 よくみかける駅構内のボッタクリ店などより、どれだけ良心的なことか。 尚、今は PM14:00~PM17:00がタイムサービス。 「えきそば」天ぷら・きつねを通常350円が280円になる。 ところで、このそばだが、大阪では場末の大衆食堂でも味わえるところがある。 もちろん 姫路の「えきそば」とは別物だが、「黄色いそば」といえば作ってくれる。 麺は黄色い中華麺にダシはうどんと同じダシ。 昔、私のいとこがこれが好きで、よく「黄色いそば」と言って注文していた。 なぜか大学からアクセスの多い別ブログ やっと更新しました ●別ブログ12/10の新着は「激動の医薬品卸業界」 前回は「CAもプロレタリアか?」 こちらも見てね お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年12月13日 19時13分45秒
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