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カテゴリ:歴史
世の中の景気動向がどんどん悪くなっています。 昨年 関西を沸かせた、シャープの液晶工場新設、パナソニック(旧松下電器)のプラズマTV工場新設 なども計画縮小になってます。
シャープ、パナソニックともに決算が大幅赤字となり、人員削減をもしていますから、ムリはないと思いますが、それにしてもあまりにも急で、削減数が多すぎます。 そして いち早く内定取消しをし、その補償として取消し者に100万円を支払うことで話題になった日本綜合地所。 「入ってから潰れるよりいいじゃないか」という家族の言葉に再起を決めた人もいましたが、ホントに潰れました。 今日(5日) 自力再建を断念し、東京地裁に会社更生手続きの開始を申し立て、受理されたと発表。 負債総額は1975億円。 尚、内定を取り消した53人すべてに対し、補償金は支払い済みとしている。 この未曾有の不景気を反映してか、生活保護の受給世帯数がかなり増えています。 つまらん給付金ばらまきをするより、失業者補助や生活保護、福利厚生資金にまわすほうがよほどいいと思いますが・・・ ------------------------------------------------------------- 全国の生活保護の受給世帯数は2008年11月時点で115万1904世帯で、1年前に比べて4万1713世帯増えたことが4日、厚生労働省の集計でわかった。 06、07年より増加数が上がっており、同省は「高齢者世帯の増加に加え、景気後退で離職者が増えたことも一因」と分析している。 受給世帯数は1992年度(約58万世帯)以降、右肩上がりが続く。 企業の雇用調整は今も衰える気配はなく、08年度で16年連続の増加となるのは必至だ。(2009年2月4日 読売新聞) ------------------------------------------------------------- この生活保護、都会ではわりと抵抗なく受給しますが、地方 特に田舎などでは抵抗があって申請しない人が多いんですよね。 実質的に生計困難なのに、生活保護申請をしないでいる高齢者などは、かなりの数になるそうです。 さて、この前 「プルキニェ現象」で千利休のしたたかな身のこなしをご紹介しましたが、彼は茶室の造作にもこだわりました。 荒壁ニ掛物オモシロシ 茶の湯を大成した千利休の言葉が今に伝わる。 利休は紙張りが習わしだった床の間の壁を土壁に改めた。 土の味わいを特に好んでのことでしょう。 これに似た現象に、安藤忠雄氏が提唱した、打ち放しコンクリートの住宅や商業施設の建築があります。 いつの時代にも才能のある人は型破りなことをして、それを定着させてしまうからすごい! 話はちょっと飛びますが、左官仕事の最高峰は、茶室の壁だともいう。 ということで、本日のお題 「左官(さかん)」 尚、昨日のお題は 「木曽のなかのりさん」 ご覧になってない方はこちらもどうぞ 左官: 建物の壁や床、土塀などを、コテを使って塗り仕上げる職種のこと。 なまって「しゃかん」ともいう。 また 左官技能士という資格があり、国家資格である技能検定制度の一種で、職業能力開発促進法第47条第1項による指定試験機関(中央職業能力開発協会及び各都道府県職業能力開発協会)が実施する左官技能士に関する学科及び実技試験に合格した者をいう。 左官工事の起源は、人々が竪穴式住居で暮らしていた縄文時代にまでさかのぼります。 当時、壁の材料である土は最も手に入れやすい素材で、その土を生のまま団子状に丸めて積み上げていき、土塀を作ったのが左官工事の始まりです。 その後、飛鳥時代には石灰を使って壁を白く塗る仕上げ技術や細く割った木で壁の芯を作る技術などが開発された事によって、左官工事はますます発展しました。 安土・桃山時代になると茶室の建築に色土が用いられ、土の色をコントロールするだけでなく、砂や繊維を混ぜることで様々な表現が可能になりました。 江戸時代には漆喰で壁全体を覆ってしまう漆喰仕上げが開発されて、建物の耐火性を飛躍的に向上させ、またデザイン的にも非常に美しいものになりました。 その後、商人の土蔵や町家へと普及していき、漆喰彫刻というレリーフ状の装飾的施工も行われるようになりました。 左官という言葉が「壁を塗る職人」の意味で用いられたのは、江戸初期以降だという。 語源は宮中の修理の際、木工(もく)寮の属(さかん)という資格で出入りしていたため との説がありますが、はっきりしません。 明治以降に洋風建築が登場すると、ラスや煉瓦そしてコンクリートにモルタルを塗って仕上げるようになり、昭和30年代~40年代の高度経済成長期には、鉄筋コンクリート構造(RC構造)の建物が大量に造られ、多くの左官職人が必要とされました。 戸建住宅においても、当時の内壁は綿壁や繊維壁の塗り壁仕上げが多かく、また この頃から浴室のタイル貼りなども行うようになった他、基礎工事、ブロック積み、コンクリート打設(打込み)時の床均しなど仕事内容も多様化していきました。 しかし、その後、住宅様式の変化や建設工期の短縮化の流れから、壁の仕上げには塗装やクロス等が増え、サイディングパネルや石膏ボード等 建材の乾式化が進み、塗り壁や左官工事が急速に減少、職人数も減り続けていた。 昔の日本家屋の壁は、竹などを格子状に編んだ小舞下地(こまいしたじ)の両面に、藁(わら)を混ぜた土を塗り重ねる土壁、消石灰・麻等の繊維・糊で作った漆喰が用いられていました。 また 土壁は粘土や砂、細かく刻んだワラ、糊などに水を加え、練って泥状にして使います。 仕上げの上塗り土に使う粘土は「色土」と呼ばれ、粘土層の中でも美しい色の部分が選ばれます。 京都中心部でとれる聚楽土が有名です。 土壁は現場で水を使うため、手間と時間がかかる。 このため、戦後は新建材やビニールクロスなどの壁材が台頭し、1960年代の高度成長期に30万人近くいたという左官は現在、8万人にまで激減したという。 しかし 最近シックハウス問題の影響もあって、漆喰や土壁に関心が高まっています。 漆喰、土壁には湿度調節や断熱、蓄熱機能があるからです。 「自然の一部を借りて作り、壊れたらまた自然に返る。 当たり前の流れの中に土壁はある」と ベテラン左官屋さんは言います。 「土は繊細だ。 同じ土でも鏝の扱い方次第で仕上がりが違う。 どういう力加減が最適なのか、その感覚は体得するしかない」とも・・・ マニュアルでは覚えられないのです。 かなり以前 撮ったものですが、今は見られなくなった土壁(東福寺前) ところで、なぜかウチに左官仕上げ用のコテが何種類かあるんですよね。 たぶん父親が揃えたものだと思いますが・・・ しかし それがあるので、綿壁や漆喰の補修は自分でします。 なぜか大学からアクセスの多い別ブログ ●別ブログ2/2の新着は「クレーマー保護者」 前回は「アナログ放送終了」 こちらも見てね お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年02月05日 22時28分17秒
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