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カテゴリ:ポエム
女店員:「いいですよ。 じゃ こうしましょう。 そこならそう遠くもないから、私が直接お届けします。 朝早く出れば夕方までには帰れるし・・・」
花屋の女店員と思っていたが、がオーナーだった。 まあ 小さい花屋だからそれは当然だろう。 名前は「百合(ゆり)」と言った。 花屋らしい名前だ。 隆:「えっ! そんなことをすれば送料よりすごく高くなりますよ。 それに、そのを買うのはもう出来ないんだし・・・」 前回のお話はこちら→「母の日」 尚、昨日のお題は 「春日大社 お掃除ボラ 2度目」 ご覧になってない方はこちらもどうぞ 女店員(百合):「だからね、あなたがアルバイトするの。 私が行ってる間に・・・ 今 職はないからヒマなんでしょ」 「このお店は母が始めたの。 だけど 今じゃ病気のせいもあって足腰が弱く、私があとを継いでるわけ。 店番すら出来にくくなってるけど、口は達者だからあなたは母の言う通り動けばいい。 ただバイト代は安いわよ」 「それに あなたはもう何年もお母さんに連絡もしてないんでしょ。 絶対 心配してると思う。 だから直接行ってあなたが元気なことを伝えてあげたいの。 あなたもそうしたいけど、今はしたくないんでしょ」 と 言われた。 図星である。 今 母に連絡すれば「甘え」が出るに違いない。 しかし 達者な女性だ。 30過ぎであろうが、オレよりよほどしっかりしてる。 いや オレのほうがしっかりしなさすぎるのだが・・・ ということで、屋根のあるで寝ることができ、翌日もアルバイトではあるが、とりあえず職にありつけた。 翌日、は朝早く仕入れに行き、その後 彼女の母親にバトンタッチして着替え、彼の母に花束を届けに行った。 オレは彼女の母親の指示どおり、わけもわからず働いた。 確かに身体は具合悪そうだったが、彼女のいうとおり 口は達者だった。 夕方遅く彼女は帰ってきた。 彼の母親は涙を流して喜んでたそうだ。 彼もそれを聞いてぐんでしまった。 「母さん、不甲斐ない息子でごめんよ」と 心の中でつぶやいた。 BGM「おふくろさん」 百合:「あ そうそう、これをことづかってきたわよ」と、小さな包みを差し出した。 母が自分で漬けた漬物だった。 昔から彼はこれは好きだったのを覚えていたのであろう。 またまた目頭がじ~んとしてきた。 隆:「すみません、何から何までお世話になって・・・」 百合:「いいわよ。 その代わりしっかりバイトしてね。 この分は、今日1日だけでは足りないわよ」 隆:「えっ 今日1日だけじゃないんですか?」 百合:「あ そういう意味じゃなくって、あなたが今日で終わりたいというならいいわよ。 母に聞いたところ、けっこう筋がいいみたい。 だから もし良かったら当分働いてみる気ない? それに私ひとりではちょっと苦しかったし・・・」 隆:「いいんですか? そりゃあボクとしては今は無職ですから、食べて寝られるところがあるだけでもありがたいですが・・・」 百合:「じゃあ それで決まり! あ あなた の運転できる?」 隆:「ええ 運転免許証は持ってますが・・・」 百合:「それなら尚のこと好都合ね。 仕入れもあるし、配達だってあるから」 ということで、のペースで話はトントン拍子に進んでしまった。 これでいいのだろうか? これが彼にとって、大きな運命の転換になるのであった。 もうちょっと つづく・・・ 尚、ずっと書いてますが、来楽暮さんが昨年に続いて、ながの東急で5月7日から13日まで展示販売会をします。 お近くの方はぜひ、お越しを・・・ 大学からアクセスの多い別ブログ ●別ブログ5/6の新着は「カーシェアリング」 前回は「アトランティス伝説」 こちらも見てね お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年05月10日 19時04分27秒
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