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カテゴリ:グルメ
さて、いよいよ明日は衆院選挙。 政権継続か政権交代か、有権者の政権選択の結論が出される。
読売新聞社が25~27日に実施した衆院選第5回継続全国世論調査(電話方式)で、比例選の投票先は、民主42%が自民21%を大きく上回った。 また 衆院選に関心があると答えた人は92%に達した。 世の中 まだまだ不況の真っ只中。 新政権には景気対策も真剣に考えてもらいたいものです。 7月失業率、最悪の5.7%(2009年8月28日 日本経済新聞) 失業率:予測超す悪化速度(2009年8月28日 毎日新聞) 尚、時間の経過とともに記事が指し替わることがあります。 朝夕、かなり過ごしやすくなった今日この頃。 店頭にも秋の果物「梨」などが並びはじめ、一層 秋の到来を感じます。 ところで、「梨」といえば最近は赤梨が多く見られますが、以前は青梨、いわゆる「二十世紀」が主流でした。 あのみずみずしい感触は何とも言えません。 そして、「二十世紀」といえば鳥取県を思い浮かべる人も多いと思います。 事実 鳥取県では、栽培面積が全国3位で、その8割がたが二十世紀梨です。 二十世紀=鳥取県 と言っても過言ではないでしょう。 しかし、日本で二十世紀梨がはじめに栽培されたのは、鳥取県ではないのです。 ということで、本日のお題は 「秋の味覚(二十世紀梨)」 尚、昨日のお題は 「消化酵素」←ご覧になってない方はこちらもどうぞ 日本梨の収穫量が全国一なのは千葉県。 栽培面積1730ヘクタール、産出額143億円、収穫量3万4900トンを誇る。(農林水産省 2006年度速報) この地で栽培が広がったのは江戸後期かららしい。 1820年(文政3年) 旅の途中に松戸を通りかかった僧侶 十方庵津田大浄が「遊歴雑記」にこう書いている。 松任の駅を出はなれてより、 街道の両側に梨の木を植る事夥(おびただ)し・・・ 産地は今も松戸や市川、船橋市を含む東葛飾が中心。 下総台地に位置し、関東ローム層の軟らかい土質ゆえ根を張りやすいし、気候も温暖。 高木の梨に欠かせない栽培条件が揃っていた。 また、江戸という大消費地に近く、近郊農業として栄えた。 昔は果皮の色が赤茶けた赤梨が主流だった。 1888年(明治21年) 松戸の13歳だった松戸覚之助少年が近くに住む親類宅のごみ捨て場で芽吹く変種を見つけた。 それを持ち帰って、大橋小付近にあった父の梨園「錦果園」に植え、自ら育てた。 葉に黒斑ができて枯れる「黒斑病」にかかりやすく、苦労して手入れを続けたという。 苦労の末、10年後 苗木は成長し、黄緑色の青梨が実を結んだ。 「赤梨より水分が多く、甘さは上品で果肉は軟らかい」という周囲の感想に手応えを感じた覚之助は、普及に向けて農学士 渡瀬寅次郎らに働きかけ、評判が広がっていく。 渡瀬が東京帝大助教授だった池田伴親に相談し、つけた名前が「二十世紀」 「新世紀を代表する品種に」との願いが込められた。 和暦の時代にしては斬新な名前だが、渡瀬が札幌農学校初代教頭 ウィリアム・S・クラーク博士の教え子と聞くと、なるほどと納得がいく。 新品種は期待通り、青梨の代表格として育っていった。 二十世紀梨の全国一の産地が鳥取県。 1904年(明治37年) 鳥取の果樹園経営者、北脇永治が錦果園から10本の苗木を購入して栽培が始まり、黒斑病に悩まされながらも県が防除の研究を重ね、栽培面積が拡大した。 一方、松戸では根づかなかった。 黒斑病という難題があったうえ、袋がけの手間も2度かかり、敬遠された。 また、慣れ親しんだ赤梨の味が好まれもしたようだ。 現在、松戸市の梨収穫量のうち二十世紀梨は1%に満たない。 昔と違って、今の幸水、豊水という赤梨の代表品種は軟らかくて甘く、キメも細かい。 残念ながら青梨の需要は少ない という。 栽培方法の著書も残し、普及に生涯をかけた覚之助の原木も、すでにない。 一時は1500個の実をつけ、国の天然記念物に指定されたが、戦時中の空襲で焼け、終戦2年後の1947年 枯死した。 交配を繰り返し、次々と新種が生まれた梨の中でも、優良種と言われる二十世紀。 現在、赤梨を含む主力品種の大半がそのDNAを受け継ぐ。 もし 覚之助の発見がなければ、秋の味覚も随分味気なかったことだろう。 千葉県は日本梨の栽培面積、産出額、収穫量のいずれも全国トップ。(農林水産省 2006年度速報) 品種は幸水42%、豊水35%、新高17%の順で、二十世紀は0.6%に過ぎない。 一方、日本梨の栽培面積が全国3位の鳥取県は、生産量の79%が二十世紀で、全国の48%を占めている。 これが二十世紀=鳥取県と言われるゆえんだろう。 ちなみに、梨はバラ科の落葉高木。 中国大陸発祥の野生種が世界へ広まり、「日本書紀」にも、すでに栽培が奨励されていたという記述がある。 なぜか大学からアクセスの多い別ブログ ●別ブログ 8/06の新着は 「山小屋メンテナンス」 前回は 「排除措置命令」 こちらも見てね お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年08月30日 10時23分22秒
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