テーマ:旅のあれこれ(10278)
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タイ人気質 その1 マイ・ペン・ライ これから数回は、私が感じたタイ人の気質についていい加減なレポートを(笑)。もちろん、ここで書く事はすべてのタイ人に当てはまる訳ではありません。ただ、毎月の様に訪タイしトータルでの渡航回数が100回を超える勢いですから、それなりにタイと言う国やそこに住む人々と接する機会があったと自負しております。ただ、あらかじめ申し上げておきますが、評価の際の標本となったのは、どちらかと言えば庶民階級や農村部の人々が主力であり、一部を除くと富裕層との付き合いはございませんので、その辺りを考慮しつつ読んで頂ければ幸いでございます。 タイ人気質を紹介する上で最もよく使われる言葉が「マイ・ペン・ライ」ではないでしょうか。日本語に訳すと「どってことぁねえぜっ!」とか「気にすんなよ!」とか「まっ、別にいいんじゃね?」みたいな、どちらかと言うとあまり好ましくない単語として扱われている気がします。 ただ、個人的にはバリバリの仏教国であるタイ国民が「達観した悟りの境地に至ったゆえの言葉」なんじゃないかな、と思ってます。確かにタイ人は我々日本人からすればいい加減でグウタラに見えるかもしれません。でも、すべての国々が日本のように平和で社会的格差の少ない環境にある訳ではないのです。 例えば、選挙で自分たちが選んだ政党が、その度に軍事クーデターで政権交代させられる国なのです。まぁ、クーデター側に言わせれば、「正しい御政道に戻しただけ」って事になるんですが、どちらの言い分が正しいのか部外者である私には判りません。ただ、我が国で民主党の政治がひどいからと言って、軍事クーデターによって自民党政治が復活するなんて事が有り得るでしょうか?そんな時、破れた側のタイ人は、諦めの気持ちを込めて「マイ・ペン・ライ」ってつぶやくのです。 昨年末にバンコク近郊を襲った大水害で、我が国の企業の工場を含む多くの企業が操業不能になってしまいました。そんな場合、我が国ならば例え工場が稼動していなくても企業が従業員に対して給料を支払うのが当然です。また、支払う能力を企業が失った場合は、国が失業保険などの制度で何らかの対策を講じるでしょう。しかぁ~し!我らがタイランドではそんな甘っちょろい博愛精神なんてものは通用しません。「工場が操業できない?じゃあ仕事がないんだから従業員は自宅待機ね。もちろん、働いてないんだから給料なんてびた一文払わないもんね!!」ってな具合です。もちろん会社の幹部たちや日本企業であれば日本から出向いている日本人社員の給料は保証されてますけど、工場で働く従業員なんて惨めなもんです。そんな時、彼らは「マイ・ペン・ライ」って力なくつぶやくしかない訳です。 ベタショップでたまたま知り合ったベタブリーダーが「俺のファームに来れば、もっと凄いベタがゴマンといるぜっ!」って言うのを真に受けて、翌日半日かけてわざわざ奴のファームに出向くと、なんとそこにいるのはベタじゃなくてフラワーホーンばかり。落胆と憤りに打ち震える私を見ながら、サラッと「マイ・ペン・ライ」ってブリーダーが一言・・・って、最後の例は違うだろっ!いい加減せぇ~よ!!おいっ、トン、お前の事だぁ~。 まぁ、そんなこんなで色々と理不尽な事の満ち溢れているお国柄だけに、いちいち正義感や義憤に駆られて熱くなってちゃ精神衛生上よろしくありません。そんな時は、どことなく遠い目をしながら「マイ・ペン・ライ」ってつぶやくと、一気に脱力感が湧いてきて、怒りや絶望感もどこかに言ってしまうと言う訳なんだと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012/02/01 05:02:15 PM
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