テーマ:ベタが大好き!(585)
カテゴリ:ここから始まるベタのお話
ハーフムーン いまやショーベタの主流となった感のあるのがこのハーフムーン(HMと略)で、尾ビレが半月の様に180度開くのがその名の由来です。スーパーデルタの限りなく180度に尾ビレが開く個体との区別がやや困難ですが、1.尾ビレの上下最端の軟条がまっすぐである事。2.尾ビレの軟条が4レイ(4つに分岐)。3.尾ビレの角が鋭角である事などの点から区別できます。もっとも、ハーフムーンの個体と言えども、きちんと日常管理されていない個体は尾開きが不十分になりスーパーデルタ以下の尾開きと言う事も往々にしてあります。 現状では、「尾ビレの開きが180度前後の個体」はすべてハーフムーンと言う名称で流通している様です。個人的には、スーパーデルタの尾ビレの形質でも尾開きが十分ならばハーフムーンでもいいんじゃないかと感じていますが、そんな事を言うとショーベタ界の諸先輩方からお叱りを受けてしまうので、「尾ビレの形質に関係なく、逸品堂で扱うショーベタはすべてスーパーデルタです」と言う事で通しております。まぁ、そう言っとけばあんまり文句も来ないだろうと言う打算でして(笑) ハーフムーンの系統は本来は尻ビレや背ビレも他の系統に較べて幅があるため、各ヒレが隙間無くボデイを取り囲む為、全体が見事なシルエットになる事も長所の一つです。ただ、余りにも各ヒレが肥大化しすぎたため、互いに他のヒレの健全な慎重を阻害する事もあるため、過ぎたるは及ばざるが・・・と言う感も無きにしも非ずです。 また、最近のハーフムーンの系統はなぜか背ビレが妙に貧弱になってきた気がしてなりません。あまりに「180度の尾ビレ」にばかり固執しすぎて、背ビレや他の部位の形状には眼をつぶってきた弊害なんでしょう。尾ビレばかり立派で背ビレが貧弱なハーフムーンよりも、すべての部位がハイクオリティのスーパーデルタの方は、少なくとも鑑賞面では遥かに上だと思います。 ハーフムーンの作出もしくは系統維持を狙うには、当然の事ながらハーフムーンのペアを用意する事が大前提となります。オスの方は外見からかなり容易に種親の選択が可能なのですが、メスの方はなかなか決め手となる外見上のポイントが少ない為、自家系統ならばともかく「これぞハーフムーンのメスっ!」とわかる個体を他から入手するのは結構大変です。どちらかと言えば、ロングフィンタイプよりもプラカットのメスの方が尾開きがはっきりと判る傾向があるため、メスには「プラカットかも?」と言う尾開きの良い個体をチョイスするのも一つの方法でしょう。一応、理論上はロングフィン×ショートフィン(共にホモタイプとして)の子供はセミロングフィンになる筈ですから、その子供世代以降で片親(オスの場合が多いか)にハーフムーンを用いていれば、数世代後にはかなりちゃんとした?ハーフムーンの系統になると思われます。・・・と、これはバンコクのベタブリーダー達が良く用いる交配テクニックでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013/07/26 03:04:19 PM
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