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ベタの色彩 概論 改良ベタのカラーには想像付かないほど多種多様なバリエーションがありますが、それを構成する色素胞は黒色素胞・赤色素胞・黄色素胞・白色素胞そして主に金属光沢の元となる虹色素胞の5種類です。これらの色素胞がベタの体表に混在する事で、我々が実際に目にするベタの発色が形成されていると言う訳です。 これらの色素胞は必ずしも同一平面状に存在するのではなく、何層かに分かれて散在していると言われています。つまり、クリアな各色のセロファン紙を重ね合わせたような状態です。と言う事は、例えば最上層にベッタリと金属光沢が乗っているドラゴン系などの場合は、実際にはその金属光沢の発色の下層には別のカラーが隠れている事もあり得る訳です。だから、ベタの体色遺伝は厄介なんですよねぇ~・・・って、別にベタに限らず生物全般に言える事ですけど。 「ベタの色素胞は3層に分けれて存在する」と言う、ある研究報告を元に机上の空論を展開してみると、各層に5種類の色素胞が存在する/しないで2の5乗で、それが3層ある訳ですから32768通りの色素胞の配置パターンが考えられる訳です。実際にはすべての色素胞が3層すべてに存在する訳じゃないはずですから、ここまでは多くないはずですけど、いずれにせよ物凄い数のカラーバリエーションが存在して当然な訳です。 上記の様に色素胞の配置パターンが違えば、例えば同じブルー系と言っても微妙にニュアンスが異なる発色になるのは当然の事です。さらに、単なるカラーバリエーションの他に、バタフライとかマーブルとかカラーパターンによる区分もある訳ですから、これはもう・・・ はじめから逃げ腰ではありますが(笑)、ベタのカラーリングに関する遺伝を解明しようなんて試みは素人レベルでは到底無理でしょう。例えば、「自分の家でレッド同士で繁殖させたら次世代はすべてレッドになったから、レッド同士の交配で得られる子供はすべてレッド」と言い切るのは非常に危険と言う事です。たまたま、その時用いたペアの遺伝形質がそうだっただけかもしれない訳ですから。 ちなみに、ずいぶん以前から我が国に存在するレッド同士の交配では、少なくとも私のところでは次世代はすべてレッド系が生まれていました。でも、バンコクで入手したレッド同士の交配では、一部カンボジア系の子供が生まれてきたり、マーブルになったりと必ずしも一様ではありませんでした。 それでも、そう言った実際に得られたデータを蓄積していけば、そのうちかなり正確な「ベタの色彩に関する遺伝」の真実が明らかになっていくのではないでしょうか。その為にも、ベタ愛好家各位が自分の所で実際に手掛けた繁殖結果を公表するのは非常に有意義な事だと思います。例え「イエロー同士の交配をしたら、次世代がすべてメラノブラックだった」などと言う、常識的には絶対ありえなぇ~っ!みたいな場合でも、それが真実ならば、誹謗中傷を恐れることなく勇気を持って公表すべきです。・・・たぶん(笑)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013/08/29 03:43:53 PM
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