テーマ:ベタが大好き!(585)
カテゴリ:ここから始まるベタのお話
ベタの色彩としては古典的なものの一つです。それもそのはずで、ベタには黄色素胞が存在しますから、イエローの発色を獲得するのはそれほど困難だったとは思えません。もっとも、「イエロー系」品種のすべてに黄色素胞が存在するのは間違いないにしても、その他の色素胞がまったく存在しないと言う訳でもなく、その結果、同じ「イエロー系」でも、そのカラーリングは千差万別です。 今から30年以上前のイエローは、なんだかベージュと言うか肌色と言うか、どちらかと言うと冴えない色合いだったので、当時イエロー系の人気はあまり高くありませんでした。しかも、鱗の縁に暗褐色の縁取りの痕跡が残ったりして、どちらかと言うと気持ちの悪い?カラーリングとさえ言う人もたくさんいました。さらに追い討ちを掛けるかのように、ボディ内部を走る血管が浮き出て見える事もあり、なおさら「ホラー」な存在でした。しかし、最近のイエローは今日の個体の様に、我々がイメージする所の「イエロー」そのものの発色を見せるようになり、人気もずいぶんと高くなった気がします。 数あるイエロー系の中でも、今日の個体の様に「正確な意味でのイエロー」の発色の個体をインテンスイエローと呼ぶ方も多い様です。インテンス(intense=激しい・強い)と言うよりは、むしろピュア(=純粋)と言う気もしますが、まぁ通称名ですから良しとしましょう(笑)。 イエロー系で最も人気の高いカラーパターンはやはり「ソリッド=(単色)」だと思います。ただ、ソリッドといっても、全身見事にイエローだけという個体はほとんどいません。特に、エラ蓋あたりは暗褐色なのが当たり前ですし、胸ビレの先端部分もホワイトチップになっている個体がほとんどです。また、尾ビレ基部に放射状にメタリックなブルーやグリーンの発色が見られる事もよくあります。 大昔の文献に出ていた気がしますし、私自身の経験上でも「イエローの発色は何層かに分かれるベタの色素胞でも最下層にある」気がします。いままで数多くのベタを見てきましたが、イエローの発色が他の色の上に載った表現形を見た事がありません。 それだけに、イエローの系統維持は種親にいい個体を入手できれば容易と言えます。可視的にイエローという事は、他の色素胞がその下に隠されている可能性がない(少ない?)という訳で、オスメス共にピュアな発色のイエローで子供を採った場合は、見事な程に表現形はイエロー一色に統一されます。もっとも、あくまでもカラーリングの観点での話ですから、体型に関してはまったく別の話です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/03/05 05:43:29 PM
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