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日本は、多様な価値観が存在する社会と思われるけれども、それを認め合う社会にはなっていない、または、なろうとしたくはないらしい。

高校教科書検定:父子・母子家庭に意見相次ぐ」(毎日新聞 2006年3月29日)


現実を、あえて教科書に書いて学校教育で教えなくてもよいだろうということはたくさんあるかも知れない。

でも、国が、教育で価値観を押し付けるのはどうかと思う。
たとえば、
教育図書『家庭基礎』の申請本には『自分の家族観』の項目で、ロックバンドGLAYのリーダー、TAKUROさんのコラムが掲載された。
父親が亡くなり母、姉と生きてきた中、『父親がいないことを、不満に思ったりした形跡はまったくない』とのくだりがある。
このコラムに対し『さまざまな家族形態を考えるページの中で、親が1人の家庭の記述が目立つ』との理由で検定意見が付いた。
修正でこのコラムはなくなり、『CMの家族像』と題した父子・母子家庭には触れない内容に差し替えられた。
」(上記毎日新聞)とのこと。

実際に、ひとり親の家庭は、10年前20年前よりだいぶ増えていると思います。

私が小学生だったころ、「保護者」欄が母親だった人は、
「なんでお父さんじゃないの~?」とか言われていたものです。
クラスに1人くらいしかいませんでしたが。
でもそういうのはひどいとイジメにつながっていました。

離婚して母子家庭やってる知人から聞いたのですが、今は、小学校でもクラスに母子家庭の人はけっこう多いのだとか。


96年度検定で不合格となった東京都内の出版社の編集者は『前々回に比べ前回は全般に基準が緩かった。しかし今回はまた厳しくなり、改訂していない記述にも意見が付いた。これも社会情勢の変化なのか』と話す。
別の出版社の編集者は『今回、調査官は離婚や一人親の記述に敏感だったと感じた』と話している。
」(上記毎日新聞)


国が、離婚とかひとり親家庭とかを認めない、そういう実態を言いたくないということでしょう。
両親がいる家庭が理想、正統、健全。
でもそうでない家庭の子どもは実際に学校にいるわけで、その子どもたちを認めてあげる教育も必要なんじゃないのかな。

たとえば教科書に、上記の記事のような子どもが誰もが知っている有名人のコラムを載せることによって、いろいろな人を認めあう教育ができるのではないでしょうか。

障害者、高齢者、妊婦等の社会的弱者に対する思いやりなども育てられるかも。
まあ言いすぎかも知れませんけどね。

これは聞いた話なんですが、母子家庭の手当とかは、けっこうだんだんと基準が厳しくなっているようです。
そういうニュースもあったので(以前の記事「児童手当削減(母子家庭も)」参照)、ほんとかも。
母子家庭のことだけではありませんが、
行政の福祉政策とかはやっぱり建前か。





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最終更新日  2006年03月30日 11時23分35秒
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