裁判官は心でどんどんしゃべってほしい
流行からはちょっと遅れていますが、話題になっている(いた)ので、ちょっと買ってみました。この本。↓「司法のしゃべりすぎ」著者:井上薫出版社:新潮社(2005.2.20)「現役判事が司法の抱える問題点を鋭く突く。不要に原告を疲弊させ、理不尽に被告を傷つけ、無駄に裁判を遅延させる『蛇足』の正体とは何か。戦後補償訴訟、中国人の強制連行、ロッキード事件、ロス疑惑、『悪魔ちゃん』事件など、現実の裁判を例にあげて蛇足の弊害を明らかにする。まったく新しい視点から裁判を論じた画期的な提言。裁判を見る目が一変すること間違いなし。」【目次】第1章 晴らすことのできない濡れ衣(すわ、殺人事件発生/損害賠償請求訴訟提起さる ほか)/第2章 判決理由とは何か?(話題にすること自体に意義がある/理由とは何か? ほか)/第3章 饒舌禍の実例(ロス疑惑(実例1)/中国人の強制連行(実例2) ほか)/第4章 蛇足の弊害(当事者のマイナス/裁判所のマイナス ほか)/第5章 打開策はあるか(裁判所内で/法曹全体での打開策 ほか)なんかおもしろそうだけど・・・最初のまえがきだけ読んだらなんかそれだけで言いたいことが分かっちゃったような予感・・・。立ち読みでよかったかなあ?関連して、ブログの紹介です。こっちの方が、私は好きです。モトケンさんのところから飛んだのですが、「日本全国 裁判官語録(説諭)」(みそしるさん)↑読みにくい判決文ではなく、裁判官の心からの言葉がこちらの心にも響きます。これを聞いた被告人の心には、どう感じたのでしょうか。私は仕事を含めて何回かしか裁判傍聴をしたことがありませんが、中にはけっこう判決文の始めや終わりに、自分の言葉で被告人に対してしゃべる(語りかける)人がいます。そんな裁判を傍聴したら、おー、自分も裁判官になってみたいなーなんて思ったりして。裁判官って、淡々と事件を処理して、淡々と判決文を読む、冷たいイメージですけどね。実際には、事件が多すぎてそんなに一件一件に対して余裕がないんでしょうけど、民事でも刑事でも、当事者にとっては、人生の重大時。こんな裁判官がたくさんだといいなあ。