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カテゴリ:トルコと日本と世界の出来事
【11月13日・金曜日】 トルコの首都アンカラで100人を超す犠牲者を出した自爆テロ事件からまだ1ヵ月と3日しか経っていないと言うのに、再び世界を震撼させる恐怖のニュースが、地球を駆け巡った。パリのど真ん中7~8か所で突然発生した、同時多発テロである。 パリの中心部にある満員のサッカースタジアムでは、オランド大統領も観戦中のヨーロッパ選手権フランスとドイツの好カード、フランスがリードの終盤、場外で突然大音響が響き渡って満員の大観衆を恐怖のどん底に叩きこんだ。 会場に潜入しようとして警備のポリス達に阻止されたテロリストが入り口付近で自爆したのだった。それと同時にスタジアムからも程遠からぬ繁華街の6~7ヵ所で、カラシニコフ銃で武装した集団が恐怖の事件を起こした。 人気グループの満員のコンサート会場や、週末イブで賑わう有名レストランや商店街などを銃撃、最終的には130人前後の犠牲者を出し、実行犯側もポリスによってかなりの数が射殺されたり逮捕されたりしたのだった。IS(イスラム過激派組織)によって周到に計画されたテロ事件だった。 パリと言う世界でも一、二を争う知名度の高い、花の都で起きた事件だけに衝撃も強いが、アンカラの事件のあとは次はイスタンブールではないかと衆目の一致するところだっただけに、フランスでは寝耳に水の出来事であったろう。 しかしながら、フランスは飼い犬に手をかまれたようなもので、他のヨーロッパ諸国と同様、ISを支援していたと言われる。その最大の目的は、トルコを弱体化させるため、と言う人もいる。 これらの事件はすべて各国政府の書いたシナリオによる自作自演だ、と。そしてそのために自国民の一部を犠牲にするなど、彼らにとっていともたやすいことなのだ、と言い切る人々もいる。 何が本当で何が嘘なのかわからない。政治のみならず人間世界は混沌としている。ふと人間は、どこまで無慈悲になれるのか、恐いのは実はそれだと思っているのは、私ばかりではないだろう。 事件を報じた14日の新聞・Hürriyet紙。 なお、トルコの大新聞2紙(HürriyetとSabah)についてちょっと触れると、週末には、こんなにおまけがついている。手前にあるものだけが新聞本紙(46ページ建て)。その後ろは週末おまけ版で、広告の小冊子なども入れると付録が102ページ分。全部でこれだけあると持った時にずっしり重い。これで1リラ。広告だらけだからそんな値段でも採算が十分取れている。 トルコで一番安いもの、それは新聞である。最近のレートで1リラは45円弱。バゲット型パン1個と同じ値段だけれど、新聞買っても腹の足しにはならない。頭のためにも大新聞はスターのゴシップなど、不要な情報過多でたいして良くない。何のおまけもついていない、カラー写真の少ない地味な新聞こそ識者が好んで買う。値段は同じくらいである。 アントニーナ・アウグスタ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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