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2015年11月28日
カテゴリ：トルコと日本と世界の出来事
【１１月２８日・土曜日】 本日昼頃、古代の城壁に囲まれた南東部の大都市ディヤルバクルのど真ん中、スル（城壁）地区で、記者会見を開いたディヤルバクル弁護士会の会長のターヒル・エルチ氏（４９歳）が、放送局や新聞社のカメラに向かい、前日に起こった警察のPKK（クルド人民党）のオペレラシヨン（一斉捜査）で銃撃戦となり、幾人も犠牲者が出た上、歴史的建造物などにも被害の及んだことについて、政府に対し強く訴えた。  ターヒル・エルチ氏（ディヤルバクル弁護士会長）は、明確な反政府派だった。 平和を愛し、郷土を愛する正義漢、地域の人々の人望も非常に厚い人物と言う。 この歴史的な平和な城壁の中の地区で、こうした銃撃戦などは起こしてほしくないと、弁護士会の面々と共に記者団に訴えた後、突然再び起こった何ものかの襲撃で銃弾が飛び交い、後頭部に受けた只一発の凶弾が命中、ターヒル・エルチ氏はその場に倒れ伏し、救急車で近くの病院に運ばれるも、応急措置も空しく帰らぬ人となってしまったのだった。 この事件では銃撃を阻止しようと応戦した私服警官２名も重傷を負い、狙撃手と見られる黒装束の人影３つはエルチ氏を狙撃した後、一斉に街中に全速で逃走したところが防犯カメラに捉えられていた。 夜までずっとテレビではエルチ氏が後頭部に凶弾を受けたために崩れ落ちて行く場面が、繰り返し、繰り返しすべてのニュース局から絶え間なく流され、おとといの反政府派のジャーナリスト２名投獄と、今日の反骨精神旺盛な有力弁護士の暗殺は、嫌が上にも憶測を呼び、トルコ各地で抗議集会、デモが起こっていると言う。 わが家もタキシム広場に近いこともあり、夕刻にはヘリコプターが上空を旋回する音が聞こえ始めた。イスティクラール通りやタキシム広場近辺に人が集まっているのだろうか。 不安な思いが胸をよぎる。ロシアとの問題が大きなしこりとなっている今、内部で抗争が起きて欲しくない、と祈るような気持ちになった。     「チュクルジュマ猫会」  アントニーナ・アウグスタ   ＜ お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
Last updated
2015年12月05日 20時14分30秒
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