|
カテゴリ:トルコと日本の文化交流
【12月26日・土曜日】 おとといのガラ・ゲジェシ(前夜祭・ロードショウ)の興奮も冷めやらぬうち、今度は4月のイスタンブールでの撮影時に、通訳の1人として働いていたために、東映のスタッフの方々がはるばる日本から運んで来た、日本版の「海難1890」に招待していただけることになっていた。 これはテヘランの空港の場面で、当時のテヘラン在住だった人々を演ずる、イスタンブール在住の方々が200名以上もエキストラとして、4日に渡って無償で出演したお礼にと、日本総領事館や製作者側が上映会を開いてくれたものである。 タキシム広場から北の方角にビジネス街と高級住宅街の続くレベント地区にあるカニヨン(キャニオン)と言う名のショッピングセンターを目指し、私はタキシム広場からメトロに乗った。 会場では古い友人夫妻と出会って、しばらく会えなかった数年の間の出来事などを話しながら開演を待った。万里子さんとも行き合い、映画のあとお茶にしましょう、とかねてからの約束を確認しあった。 「海難」の田中光敏監督、東映のプロデューサー陣から大原さん、小沢さん、大谷さんとも挨拶を交わすことが出来、今度は観覧席の中ほど、それも真正面からだったので、おとといのオペラ劇場の隅の方から見たのとは違い、日本語版なので見やすく聞きやすく、もう一度改めて感動に浸ることが出来た。 前の席との間も広々としており、とても見やすい映画館でした。 映画のあと、田中監督のトルコ在住日本人会や協力者への感謝の言葉を述べたあと、主演俳優の内野聖陽さんと忽那汐里さんの挨拶もあり、思いがけないサプライズに会場は大喝采で沸きに沸いた。 並んで観賞した旧友夫妻とは再会の約束を交わしながらその場で別れ、万里子さんと外に出た。映画館を出ると同じ階にたくさんのレストランが並んでいるので、その1軒に入り、まずはビールで乾杯した。万里子さんもテヘラン空港のセットに何度も通ってくれたのだった。 万里子さんと入った店で、久しぶりに乾杯! スパゲッティその他を取り寄せ、腹ごしらえもして、久しぶりに万里子さんと話も弾み、会計の段になったら万里子さんが私の手を押さえてご馳走してくれたのだった。万里子さん、ありがとう。 今は勤務先のオフィスに近いアジア側に住んでいる万里子さんは、ヨーロッパ側に来る機会も少なくなったので、ちょっとショッピング・センターを覗いてから帰ります、と言うので、レストランの前で別れ、私はメトロに向かった。 カニヨンから出てきたらもう外は真っ暗。クリスマスの飾りつけは 特にないイスタンブールですが、電飾は新年の半ばまで続きます。 素晴らしい映画の余韻が残る帰途は足取りも軽く、私は無双の友情で日本と結ばれたトルコで、晩年を送っている嬉しさを再認識しつつ、メトロに揺られてタキシムに戻ったのだった。この映画が起死回生のホームランとなって、再び日本人旅行者がトルコにたくさん来てくれるようになるといいなあ、と思いながら。 アントニーナ・アウグスタ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016年01月22日 17時06分10秒
コメント(0) | コメントを書く
[トルコと日本の文化交流] カテゴリの最新記事
|