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カテゴリ:トルコと日本と世界の出来事
【1月14日・木曜日】 昨年5月初旬、まだチューリップの季節は続いていて、噴水広場の 一角から望むブルーモスクの、この上なく美しい絵のような遠景。 イスタンブールの観光名所の真ん中で起きた自爆テロの悲しみも癒えぬうち、このところ何ヵ月も騒然としていた南東部の大都市ディヤルバクルで、本日また大規模なテロリストの襲撃が発生した。 ディヤルバクル県のチュナル市の警察と官舎が襲われ、7人の死者と多数の負傷者が出た。学校も焼き払われ、官舎ではおとなはもちろん、子供達やほんの1歳にもなるかならずの赤ちゃんまで命を落としているとのこと。 去年からディヤルバクルでは、ターヒル・エルチ弁護士会長が暗殺されたり、聖なる場所である歴史的モスクや、小学校など教育の場にすら火を放つテロリストのせいで、何度もなかば戦争のような様相を呈している。 毎日、シリアやイラクの国境に近い地域で、トルコの兵士や警官の命がテロリストとの銃撃戦で奪われ、国旗をかけられた柩が同僚の兵士や警官の肩に担がれて飛行機に載せられ、あるいは近ければ車に載せられて生まれ故郷に無言で帰り、家族の慟哭の中で葬儀が行われる映像を見る度、私もつい涙を抑えきれなくなる。 また今日はインドネシアのジャカルタでもISの襲撃で2人が死亡、大勢の負傷者を出したようである。こうなるともう無差別攻撃で、もともとルールも何もない卑劣なテロ集団が支配者になれるわけもなく、断末魔的な行動で焦っていることが考えられる。 今のトルコは、日本人にはよくよく敬遠されてしまっているのだろうが、だからと言ってトルコやイスタンブールの本来の魅力や価値は何一つ変わっていないのである。 トルコを愛する人の中には、たとえトルコを擁護するのが自分一人になっても、擁護し続けて行こうと思っている人々がたくさんいるに違いない。 私もその一人なので、トルコはテロになぞ負けない、とこれからも思い続け、言い続けて行く覚悟は出来ている。 アントニーナ・アウグスタ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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