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2017年01月01日
カテゴリ：トルコと日本と世界の出来事
【２０１７年１月１日・日曜日】 新年おめでとうございます。昨年はたくさんのご声援、ありがとうございました。今年もまたどうぞよろしくお願い申し上げます。  日本でも大きく報道されたので、皆様ご存知の方も多いと思いますが、大晦日から元日になるや否やの午前１時３０分頃、イスタンブールではまたまた凶悪なテロ事件に襲われ、多数の死者・負傷者を出しました。犠牲者の方々のご冥福と、負傷者の方々の一日も早いご快復を祈ります。 今年こそ、平穏な年になりますようにとのすべての国民・住民の願いをあざ笑うかのように、大量殺人の実行者はまんまと逃走し、大統領以下トルコ政府、法務省、イスタンブール県警、イスタンブール特別市はいま懸命の捜査を続けています。 ************************ ボスポラス海峡沿いの風光明媚なオルタキョイにある、イスタンブールの最も有名な高級ナイトクラブ「レイナ」に、マシンガンを持った男が、クラブ入り口警備の警察官を射殺、さらに市民を１人射殺しながらホールに躍り込み、年越しパーティで、最大ボリュームのダンスで賑わうホールで、誰彼かまわずマシンガンを乱射したという。 ダンス・ミュージックの大騒音の中でマシンガンを撃ち続けても、誰も聞こえないし、何が起こっているのか認識出来ないため、たちまち犠牲者が続出、犯人は４５秒に渡って殺戮を繰り返し、まんまと逃走してしまった、とのことである。 朝、アンカラから急遽到着した内務大臣の公式発表では、警官１名を含む死者３９名、６５名が病院で治療を受けているとのことである。  イスタンブール・オルタキョイにある高級ナイトクラブ「レイナ」で惨劇は起こった。  緊迫感の溢れる朝６時台のテレビニュース ３５人死亡と出ていますが、 その後重体の４人が病院で治療中に落命し３９人となりました。（涙） トルコでは２０１５年後半から数々のテロに遭遇、２０１６年１月に観光メッカのスルタンアフメット広場のテロを皮切りに、数え切れない程のテロが発生、７月１５日には未遂に終わったとはいえ、映画のようなクーデターすら起こり、たくさんの犠牲者が出た。１２月には１０日と１７日の土曜日、イスタンブール・ベシクタシュとアナトリア中部の都市カイセリで２週連続のテロが起きたばかりなのである。 例年、大晦日から元日にかけての夜を、街に繰り出してカウントダウンや友人達との出会いで楽しもうとする人々が多い中、ついに今年はタキシム広場での熱狂的なカウントダウンの集いが禁止され、広場の周囲は警官が包囲し広場に出る交通がすべて遮断された。 私は大晦日も、手術後３日目のマヤ猫を見舞って、降りしきる横殴りのみぞれの中をオズギュル先生のクリニックに行き、前日に比べちょっと元気のないマヤを見舞った。  大晦日のマヤはちょっと元気がありません。食欲も前の日より落ちたとのこと。心配です。  やっと甘えかかってきました。でもやっぱり動きが大儀そうです。  私が帰り支度で檻を離れるとこんなにしょんぼりとしています。お母さんも泣きたいよ。 そのあと、バスでカバタシュまで戻り、フィニキュレル（登攀電車）で地下からタキシム広場に出た。フィニキュレルを降りると大勢の警官と婦人警官が立ち並び、検問を受けた。 エスカレーターを上って行くと、夕方６時台になるかならずだと言うのに悪天候のせいで空は真っ暗、広場はがらんとして歩道はバリケードで仕切られ、警官に誘導されて狭いところを通りぬけ、やっとスラセルビレル通りに出た。 ずっと忙しかったのと、歯の治療に通い出して鎮痛剤などを多用していたので、ビールを飲むこともなかったため、ご無沙汰したパブ、トゥルンジュ・パンパンに顔を出して、小ジョッキを頼み、１年の飲み納めにしようと座った。 幾人かの友人に電話し年末の挨拶をして、雨脚が少し収まったので店の人達とも挨拶し、席を立った。何だか胸騒ぎと言うか猫の心配もあって気が晴れず、ビールも半分も飲まずに店を出た。そのあとスーパーで一昨日の買い物で持ち切れなかったものを買った。 一昨日の３０日は獣医の帰りに猛吹雪の中、しかもジハンギルで６時間以上の停電という悪条件で、ずぶ濡れになりながらスーパーで買い物し、懐中電灯だけは備えていたがエレベーターが動かないので、階段を一歩一歩、荷物を一つずつ持ちあげながら、やっと家に辿りついたのだった。それに比べれば大晦日の方が少し楽だった。 前の日に持ち切れないので諦めたものを買い足し、チュクルジュマに降りる道に曲がった。昔からビールを買っていた店のあるじと通りがかりに顔が合ったので、店に一歩入って年末の挨拶をした。 「パトロン、よいお年をお迎えください」 「いや～、ありがとう、マダムにも来年いい年が来ますように」 「昨日は帰って来たらまだうちも停電で往生しましたよ。エレベーターが動かないし、傘と懐中電灯も持ってるし、荷物が重くて階段をトントン上がれなかったの。どうしてこんな時期にしばしば停電するんでしょう」 すると、おじさんが興味深いことを言った。 「ユルバシュ（クリスマスを含む年末年始）のお祝いやら、お楽しみをやらせたくない連中がいるんですよ。異教徒のお祭りにかぶれて、ノエル（クリスマス）だの、ゲリ・サイム（カウントダウン）だの、夜通し飲んだり踊ったりすることをよからぬ事と思う連中は、ユルバシュにお祭り騒ぎするのに反対なのさ」 「あら、今日はゲリ・サイム、やらないのよ、きっと。いまタキシム広場も空っぽだったわ。広場の内側には歩きの人も入れてくれないし、フィニキュレルから上がる時、警官がいっぱいいて身体検査されたわ」 「ゲリ・サイムで毎年何万人も集まるから警戒しているんだよ、警察も」 「そうよねえ、きっと。今晩、何も起こらないといいけどねえ。じゃあまた来年会いましょう」 そして私は家に帰って、年越しそばを作る気にもなれず、NHKworldの放送を少し見たあと、昼間、シャーベット状の雪で滑らないよう、ヨチヨチ歩きで疲れた足が腫れていたので、我流のマッサージを施したあと、１２時頃に床に就いたのだった。 元旦の朝は、６時半過ぎに起きてTRT HABERのニュースを点けたところ、一夜のうちに大事件が発生していたのだった。ナイトクラブの惨劇の報道を見ながら、前の晩に何気なく交わした店主との会話を思い出すと、思わず鳥肌が立った。なぜか分からないが、突発的な事件ではない、まだまだ続く、と言う気がしてしまったからだった。     「チュクルジュマ猫会」   お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
Last updated
2017年01月02日 19時52分18秒
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