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カテゴリ:トルコと日本と世界の出来事
【1月5日・木曜日】 新年に入ってからあまり上天気にも恵まれず、週末にかけてヨーロッパ側のトラキア地方(ギリシャやブルガリアなどと国境を接するトルコの北西部)から、凍てつくような寒気団が接近して、かなりの積雪をもたらす、という天気予報が出ていた。 年頭に当たる数日間はイスタンブールでも停電・断水などは起こらず、今後の見通しについて、エネルギーと天然資源大臣である、ベラット・アルバイラク氏からも今後の見通しとして、圧倒的な電力不足と水不足につき、全国的に計画停電や断水などで対処していかなければならないという見解の発表があった。 そんな事態で国民がそれでなくても重苦しい気分になっているところに、5日早朝には、エーゲ海沿いのトルコ第三の大都市イズミールで、テロ事件が起きた。 朝の出勤時刻にあたる8時半頃、政令都市イズミールの中心地バイラクル区にある裁判所駐車場に向かって、不審な車が入ってきた。その車は、裁判所のビルの3つの入り口のうち、判事や検察官の入り口、通称「C入場口」に向かって突っ込んで来たので、警備の警官隊と撃ち合いになり、裁判所職員の一人が撃たれて犠牲となった。 不審車は更に奥に進入して停まり、単身追いかけて走って来た門の警備詰め所のフェティ・セキン巡査が車から降りたテロリストの一人を射殺したが、自分も撃たれて倒れ、救急車で搬送されるも落命した。 もう1人のテロリストが車を爆破させ、この男も警官隊に射殺されたが、車がもしC入場口に到達していれば人も大勢いたし、大惨事になるところを、追いかけて来た警官の命をかけた防御により、テロリスト達が入場口に車ごと突っ込んで爆破させる寸前に、未然に回避することが出来たのだった。 そのとき現場に居合わせた目撃者のタクシー運転手が、インタビューを受けてこう語った。 撃たれて倒れた警官のそばに思わず駆け寄ろうとした時、警官は冷静にも「危ないから来るな」と彼を止めたのだそうだ。この事件でシェヒット(戦死者または犠牲者)2名、撃ち合いでその他の警官を含む7~8人が負傷したが、櫃と間違えば数十人の命が奪われるところを勇敢な警官の防御で難を免れた。 43歳、ベテランの白バイ警官だったフェティ巡査には16歳を頭に3人の子供がいるという。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017年01月08日 23時11分42秒
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