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カテゴリ:トルコと日本と世界の出来事
【1月27日・金曜日】 多分、7歳の頃養女となった加瀬の父の影響だと思うが、まだラジオしかなかった時代に、大相撲の実況放送で、志村正順アナウンサーと神風正一さんのコンビで送られてくる相撲中継を、じっと聞いていた女の子、それが私で、昭和26年頃にはまだ本場所が年3場所しかなかった。 今の6場所制は力士にとってはきついローテーションだそうだが、2011年の賭博や八百長事件が明るみに出た時点で、前代未聞のスキャンダルで春場所の興行は中止、大相撲の存続そのものが危ぶまれたことから、長い間低迷することになった。 しかし、その間白鵬、日馬富士、旭天鵬、鶴竜などモンゴル人はじめ、外国人力士が優勝したり、最後まで優勝争いに残ったりして、スキャンダルで停滞した大相撲人気を、ぎりぎりのところで支えて来たと思う。 稀勢の里は早くから頭角を現していたにもかかわらず、綱取りの機会をことごとく逃してしまっていた。21~2歳で綱を締める力士もいれば、37歳で初優勝を遂げる力士もいる。 人生いろいろあって、華やかもよし、地味もよし、どの人も持って生まれた自分を粉飾せず、ありのままで生きるという、堅実な道を歩むことが大事だと思う。 メヴラーナの教えでも、「ありのままの自分を見られよ、あるいは見られた通りの自分であれ」という、誠に簡素ながら、素晴らしい言葉がある。 稀勢の里が何度も苦汁をなめながらも、とうとう、新横綱として到達した晴れ舞台には、18,000人もの人々が明治神宮に駆け付けてくれたと言う。 日本では27日の奉納相撲が生中継はもちろんのこと、何度も何度もニュースに登場した様子。 いよいよ玉砂利を踏んで露払い松鳳山、太刀持ち高安を従えた横綱が門をくぐりました。 堂々たる体躯で、丁寧に雲竜型の土俵入りを披露する稀勢の里 謙虚さの中にも、決意をこめた思いの伝わる言葉の一つ一つが、多くの人の共感を呼び、19年ぶりの日本人横綱(日本で、日本出身という言葉を使うのがちょっと不可思議)で、国技を外国人に乗っ取られてしまったような気がしていた人には、相撲も広く諸外国に知られ、今後新弟子ももっと国際的になるかもしれないし、稀勢の里の株もさらに上がると思って喜んでほしい。 歌や音楽に国境はなく、スポーツに壁は要らない。努力する人が最後に報われる。この稀勢の里の横綱昇進は、そういう意味でとても素晴らしいことに思える。ナニ人であるかとは関係なく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017年01月29日 06時40分20秒
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