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カテゴリ:トルコと日本と世界の出来事
【4月10日・月曜日】 昨日の日曜日の夜は楽しみが一つあった。FoxTVで2ヵ月くらい前から、とある新番組のフラグマン(予告編)でしばしば流されていたので、気になっていた新しいディズィ・フィルム(連続ドラマ)「Savasci (サワシュチュ=戦士)第1回」を観た。 これは、テロリスト達との戦いに明け暮れるトルコ軍の特別工作部隊の軍人達の人間ドラマであるが、この部隊のオペレーション・チーム司令官として、部下の若者達と山岳地帯のオペレーションに派遣され、悲喜こもごもの日々を送るカーン大尉が主人公である。 彼の幼い頃、自らの父親を山岳テロリスト達の襲撃で奪われたカーン大尉に扮するのは、以前、KanalDの記録的長寿番組の刑事物ドラマ、「Arka sokaklar (アルカ・ソカクラル=裏通り、貧民街)」で、若さゆえに未熟ではあるが、正義感の強い精悍な刑事、シナンを演じていたBerk Oktay(ベルク・オクタイ)で、今度も彼のチームに属する十数人の部下達、上官達との葛藤、悲劇、極限の状態の中で厳しい選択を迫られる熱血漢に扮する。 サワシュチュの一場面。特別任務で南東部の山岳地帯に到着したオペレーション部隊。 うちのキウイ姐さんは、社会派ドラマや探検映画が大好き。難解じゃないのかしら? 敵は間近にいるらしい、一人ずつ少し距離を置いて慎重に行進していきます。 仲間からシェヒット(戦死者)を出し、真っ赤な夕焼けの下を駐屯地に 悄然として帰還する残りの部隊員達。哀切極まりない画面でした。 カーン大尉のチームは、とある村で数十人のテロリスト集団を急襲、全滅させたものの、ブラック・イーイト隊員が国旗掲揚ポールに旗を揚げようとロープを引いたら、その先に爆弾が結び付けられていて、一瞬にして彼は国を守って戦死してしまったのだった。この任務が終わったら、婚約者と晴れて結婚式をあげる予定だったのに。 トルコではたくさんのTV局があり、全国ネットの大きな局では連日120分、前回のダイジェストを含めると180分という長大なドラマを放送しているため、中にはお手軽なスタジオドラマも多いが、日本で言う大河ドラマ的時代劇もたくさんあり、現代版のドラマは、超豪壮な邸宅に住む、ホールディングの大財閥一家の御曹司と、その日暮らしの貧しい家の薄幸な娘との叶わぬ恋、そしてドラマの中で、必ずや監獄にぶち込まれる悲劇のヒロインや無実の重要人物が出て来たりして、先が読みやすいワンパターンなのだが、美男美女に事欠かないので、とにかくあとあと、よくドラマを制作する。 ただし、国営放送でもコマーシャルを流して視聴者には無料で受信が出来るようになっているため、スポンサー様は鬼より怖く、視聴率が上がらなければたった第4回目、5回目の時でも、突然放送打ち切りになったりもするので、非常にシビアである。 非常に真実味のある社会派ドラマが始まった、と思っていると、いきなり2ヵ月も持たず5~6回で姿を消すドラマもよくあって、仕事か来客などで2回見逃すと、その間に放送打ち切りになってしまっていたりして、えええ、どうしてえ?とがっかりさせられたことも二度や三度ではなかった。 昨年、美保子さんやその他幾人かの日本人と、主人公のトルコ美女に騙される日本人ツーリストグループのエキストラで出た時など、続編で来月あたりまた呼び出します、とエージェンシーが言っていたのに、5回で打ち切りになったそうだし、残念! いや、もっと昔、2008年には、視聴率もよくて、私が日本人女優さんの演じる準主役のマキコさんの母親役で出演したコメディドラマが、1クール目が好評なので、その続編も準備中である、と言う話だったのに、主演の超有名コメディアンとディレクターの大喧嘩が発生して、1クールが終わらないうちに打ち切りになってしまったとのことだ。 このFoxTVの新番組は、その週に放送されたドラマの中で2位の、視聴率6.8%という成績を上げたそうで、この数字はたくさんのドラマがある中で、大成功の部類なのだそうだ。 今度の4月16日、第2回目の放送は、国民投票の開票速報と重なるので次週に持ち越しだそうである。このドラマは、反戦の立場から描かれる、というので、私は今後も出来るだけ続けて見たいと思っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017年04月17日 01時54分44秒
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