|
カテゴリ:ギャラリーきのこ
エンディングテーマが流れはじめたとき、ようやく我に帰り「なんともお洒落な映画だな」と思った。 エルベ川流域の国際港都ハンブルグを舞台にデラシネ(根なし草)の非ドイツ国籍の人たちがレストラン「ソウル・キッチン」を巡りさまざまな人間模様を描くこの映画を卒論に選んだという神大の秋月吉野さんをゲストに迎えて、鑑賞のあとの吞み会では、彼女のハンブルグ留学の折りに見聞した話にはじまり現代ドイツの中でのこの映画の意味、そして世界的な問題としての越境者たちのへその話しに花が咲いた。 映画、その名もズバリ『ソウル・キッチン』は、映像の最初から最後まで、小気味のよいギリシャ民族音楽、ソウル・ミュージックが流れて、現代ドイツの病巣的な問題を盛り込みながらもオプティミスティックなストーリーも明快で僕にとっては後味も最高。 今夜のゲストの吉野さんは、今春ドイツ語とも映画とも全く無縁の業界に就職されるとのこと。しかし、当夜の語り口は軽妙酒脱で、映画のトーク・ショウでも充分通用するほどの映画愛がひしひしと感じられ、いつの日か、このジャンルの仕事につかれたら良いのにと思ったことである。 ファティ・アキン監督 <ソウルキッチン> ソウルキッチンオーナーのジノス役にアダム・ボウスドウコス ジノスの兄で仮出所してきたイリアス役にモーリッツ・ブライプトロイ 雇われ名料理人シェイン役にビロイ・ユーネル 2009年ヴェネチア国際映画祭審査員特別賞受賞。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年03月04日 19時10分28秒
コメント(0) | コメントを書く
[ギャラリーきのこ] カテゴリの最新記事
|