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カテゴリ:ヘテロソフィア・アート
去る3月20日より31日まで神戸のKIITOホールで開かれた加川広重展に最終日手前の30日の土曜日、何とか間に合い駆けつけることが出来た。 この企画展はギャラリー島田のオーナー・島田誠さんの悲願でかろうじて成就したもので、神戸の震災、そして福島の惨劇以後、彼のライフワークとなりつつあるアートによる静かな一石を投ずる事業のかけがえのない断章なのである。この日は板橋文夫さんのピアノソロ・ライブがあり、作家の広重さんも居合わせ挨拶するのも聴くことができた。 この巨大絵画の原型となった小品と広重さんの常の作風を伝える作品も同時展示されていて一挙に東北が身近に感じられる夕べとなった。
巨大絵画制作者の加川広重さんと板橋文夫のインタープレイに震えたスタインウェイピアノ 展示を堪能したあとは、板橋文夫さんのピアノ・ライブ。僕は初めて出会った方だが、親友のMくんには古くからのジャズ仲間だと聞く。 神戸の震災で微塵になったものを再生させたスタインウェイ・ピアノがまた壊れるのではないかと思われるほどの執念を感じさせる彼の演奏に黙想スタイルで聴いていた僕は、いささか違和を感じて目を開いたが、やがてその演奏は巨大絵画の細部にくまなく視線を移動させながら聴くものだと言うことを納得させられた。それほど、彼の思い溢れるピアノタッチは、この会場に1cmの余裕もなくピタリ納まるべくして東北よりやってきた広重の水彩絵画にストレートに届くものだった。僕にはとりわけ3曲目のロータス・ブロッサムスが印象に残った。
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最終更新日
2013年04月08日 09時41分53秒
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