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カテゴリ:ぼくの新しい仲間たち
厳密にいえばNEW FRIENDではなく、OLD & NEW FRIENDであるおけらくんは敬称つきでケラが正式和名。漢字で書けば螻蛄でなかなかのムシさんだから無視してはだめなのだ。 下駄履きが一般的であったその昔、白状すれば僕が幼少の頃、福助足袋のコマーシャルソングが毎夜ラジオから流れて自然と覚えてしまったものだ。 ♪~ 夕べミミズの鳴く声聞いた それはけらだよおけらだよ おけらなぜ鳴くあんよ(足)が寒い 足袋がないから鳴くんだよ おけらにあげよか福助足袋を (以下の大切なおちに部分を忘れちゃった) ~♪ 最後の部分さっそく読者がご教示くださいました。ありがとう。 こはぜが光るよちょいとごらん ~♪ 子供の頃はごく普通にみかけたおけらくんもとんと見かけなくなった。それは本来野に生きるかれらが、家の間に空地がたくさんあった戦後まもなくの頃には家々をまたいで自由を謳歌していたからで、そこのところが人間のおこぼれにあやかって生きてきた家ゴキブリとはいささかちがった虫さんなのだ。おそらく死滅したのではなく、彼らの住む空地がなくなってしまったからであろう。 とはいえ、ほんとうに懐かしい旧友との出会いに思わずパチリ。 かわいそうにこの質素ないでたちから無一物の人間に親近感を抱かれたとみえ、無一文になることを「おけらになる」なんて言われるようになって、ずいぶん苦労してきたようだ。そんなことを噂されていても本人たちはいたって平ちゃらなのは身軽が一番を生活信条としているからだろう。 ケラ Gryllotalpa orientalis 出会ったのはベージュ色をしているが、正装は、もっと黒っぽい茶褐色でおててはもぐらさんのそれのようにシャベル状になっている。畑や草はらの土の中で暮らしていてミミズや草の根っこを食べているらしい。お食事の邪魔をしたことがないので本当かどうかはわかりまへん。みみずは鳴かないが、おけらはビ~ッと大声で鳴く。後翅が発達していて、飛ぶことだってできる優れものだが、ちょっと脅かされたくらいではとんずらしないのが立派だ。いや、そのときは身を隠すのに躍起になって、ただ単に飛ぶのを忘れてしまっているのかもしれないが…。ともあれ、方丈の土地さえあれば土中、地表、水面、空中とどこででも生活できるバガボンド(吟遊詩人)であることには変わりはないのだ。 年中おけらの僕なんかにとっては神様みたいな存在がこのおけらさまなのだ。とくとごろうじろよ!!。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年09月30日 13時39分31秒
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