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カテゴリ:きのこと発酵文化「月のしずく」
スーパームーンの昨夜は雨月に終始したが、よべの雨も上がり時折日差しが差し込む朝を迎えた。
郵便局へ「月のしずく7号」の発送の段取り打ち合わせに出たついでに、きのこの呼ぶ声にいざなわれて久しぶりにわがゲレンデめぐりをしてきた。 雲隠れの羽束山を過ぎて、人工湖に真向かう波豆八幡社で水の神に祈りをささげ、スサノオ神社で産土神たちに挨拶を交わしたあと、おもむろにきのこたちに「月のしずく」の現況報告。 久々に声をかけてきた季節を逸したサクラタケMycena pura。 カヤタケ Clitocybe が、森のいたるところから手を振っていて、挨拶まわりに大忙し。 県下の森は一時モミの木の植樹をしたので伐採をまぬがれた巨樹が今でもそこここに残存する。そのモミの木の下にはアカモミタケ Lactarius lacticolorus が散見され、彼らとのデートは僕のひそかな晩秋の愉しみとなっている。僕の頬に温度センサーでは、彼らが登場するにはいささか暖かすぎたので心配したが、もみぢの樹下から2もと顔をのぞかせていて旧交をあたためた。やや離れてモミの巨樹が僕はここにいますよと・・・。 タヌキやキツネノチヤブクロと呼ばれるホコリタケ Lycoperdon のたぐいは言うまでもなく、地上の星、僕好みの表現では森の乳房のフクロツチガキ Gaestrum saccatum もポコリポコリと顔をのぞかせていた。 思いがけない出会いはワカクサタケ Hygrocybe psittacina 。この季節には、緑のきのこではモエギタケ Stropharia aeruginosa が全盛期なのだが、まぎれもないワカクサタケで感激した。 いつ来ても森閑とした雰囲気がうれしいスサノオノミコト神社。 これからの雪の季節、いつでもどこでも出会うことになるスギエダタケ Strobilurus ohshimae 。 ハナビラニカワタケ Tremella foliacea は厳冬期以外の年から年中、八重のハナビラを咲かせて待ってくれている。 そしてモリノカレバタケ Collybia たちがいたるところから手を振っていた。 ほんの小一時間の息抜きではあったが、夏から秋を抜いてそのまま冬に突入した感のあった本年の名残りのきのこたちと対話をしながら「月のしずく」の発展形を彼らとともに夢想する貴重なひとときを享受した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年11月15日 18時04分22秒
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