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カテゴリ:21世紀のきのこと発酵文化
兵庫県下にまばらに残っているモミ林。しかし、三田市や篠山市にはモミの巨樹が方々に散見されます。その樹下にはちらほらではありますが、アカモミタケ Lactarius laeticolorus もみかけます。 ロシアでは ルイジクとよばれ L.deliciosus の学名が付されバイカル湖やシホテアリン山脈で採集しましたが、極東のそれより特徴が明晰で、やや地理的な変異があるのかも。 わが国ではハツタケの仲間に近いチチタケのグループで、かなりおいしい部類に入るきのこです。 全体が赤橙色のキノコで、傘の表面にはハツタケ同様同心円状の環紋が見られます。また傷つけると紅色の乳を出し、時間が経過してもハツタケのようには青緑色に変色しないのが特徴で、乳がハツタケ同様緑青色に変化するそっくりさんのアカタケとはこの点で区別がつきます。 そのほか、一目瞭然の特徴は柄にもあり、オレンジ色のクレーター様の文様があることとカットすると中空であること。これらから容易に同定できますのでキノコの中では比較的親しみやすい仲間です。 近畿圏ではモミの純林が残っていませんので、信州以北のように大量に採れるきのこではありませんが、見つけると心なごむ色合いと表情をたたえていてなんとなく幸福感にみたされます。クリスマスツリーのモミの木を近くで見かけることがあれば、ぜひ一度樹下を丹念に見て回ってくださいませ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年11月29日 18時39分09秒
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