|
カテゴリ:ヘテロソフィア・アート
猿澤恵子展 今デキルコト② 併催 浮田要三展 (ラッズギャラリー)11月2日~11月12日
Sheep Shipの猿澤さんの個展は、共同制作者で昨年亡くなった森崎恭範の追悼の意味を込めたものだった。恭範くんは、いよいよこれからというところで力尽きてしまった感があり、かえすがえすも残念でならない。猿澤恵子さんも一日も早く立ち直ってほしいと祈る。 浮田要三展(ラッズ・ギャラリー) 隣のアートスペースでは、猿澤さんが可愛がってもらった浮田要三展が併設されていて、こちらも見ごたえのある作品(下)が並んでいた。浮田さんの作品以後、こうした作品はいずれも亜流に感じられて、彼がとどめを刺したように感じている。たとえば、今回展示された作品は、浮田要三展と銘打たれていなければ、自分の親しい作家の誰それを当てはめても違和はない。そうした意味で最初にして最後のパイオニアだったとしみじみ思ったことだった。 浮田要三「今の今」 宝塚現代美術てんてん展11月3日~7日宝塚文化創造館 熊谷信夫(nisai) 宝塚町中アートでの熊谷信夫さんの作品は、こうした針金造形作品の総称と述べられていたが、その作品群を一堂に会した作品展も覗いてみたい気がした。 熊谷信夫「宇宙の座標軸」 ベルンアート 5名の作家による 物語の表現展 11月10日~11月18日 大竹茂夫 このアート展で印象的だった女流については過日この場で取り上げたので、まもなくギャラリー島田で開かれる大竹茂夫についても少しふれておこう。 「蓮の実食い」P4 大竹茂夫 高村光太郎が智恵子に贈った詩に「いやなんです/ 花より先に実のなるような」という詩句があったように記憶するが、花と実が同時に描かれていて、その目玉のような実を食べる男たちとそれを見つめる少女。彼の作品に長くつき合ってきた私には、この少女もそろそろ初潮を迎える頃かなと考えてしまった。 葛城山麓の高天彦神社へ向かう途次、農家の小さなため池で見つけたハスの実。 「旅の終わり」M3 大竹茂夫 珍魚・リュウグウノツカイが芦屋川のような水量の乏しい小さな河川にたどり着いた、静かな事件を描いたものだ。彼もようやくきのこの彼方に見え隠れする世界を模索しはじめた感があり、いよいよ目がはなせなくなってきた。 椿崎和生・木村光志二人展 11月3日~11月12日 スペース草 木村光志作品 ドクダミのような花を投げ入れた静物画が私にはこの作家の真実が滲んでいて印象に残った。 左端の作品が五島生まれの椿崎氏のこだわりが感じられ好感が持てた。 木村光志さんは同想の自画像作品が数点並べられていて、ふと、1枚の自画像を数年間描き続けていた若き日の森崎恭範くんのことを思い出した。 この自己にこだわりつづけてきた木村氏に友人として椿崎氏は魅かれ続けてきたのだろう。これからも時折誘い出して個性をぶつけ合う二人展を続けてほしいものだ。 今回、椿崎氏は木村氏と出会った頃の油彩の初期作品をさりげなく展示していた。オーナーにお聴きしたところ、彼はこの当時の作品をまだ数点蔵しているという。また、展覧会の度に少しずつ観たいものだ。 まもなく12月。クリスマスまでまだちらほら個展が続きます。暖冬で暖かい日が続き、寒さ嫌いの僕にはありがたい日々ですが、この冬は突然のドカ雪も期待できそうで楽しみです。 冬の時代に突入して久しい日本列島、浮かれ立つごく一部の人たちが、取り返しのつかない事態を引き付け続けています。「日はまた昇る」と信じたいところですが、心あるアーティストたちの切なる祈りの世界に一縷の望みを託して、この冬も乗り越えていきましょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年11月29日 14時17分38秒
コメント(0) | コメントを書く
[ヘテロソフィア・アート] カテゴリの最新記事
|