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カテゴリ:ヘテロソフィア・アート
阪神芦屋近くの星野時環さんの主宰する月光百貨店は、稲垣足穂ファンにはたまらない空間。ヘクソカズラの覆うギャラリーは地の底から宇宙の虚空へ抜けるブラックホールのようなステキな場所。 ここ「夢みるきのこ」で以前紹介した山本佳世さんの個展『11月の覘き穴』が開催されるというので訪ねてきた。 アトリエ草さんでの作品に加えて、またまったく別次元の作品が大小さまざまに所せましと並べられており、その夫々が信号を発している星雲のようで、百貨店内部はとても心地よい空間がひろがっていた。 佳世さんの今回の覘き穴タイトルのメイン作品はダークブルーの正面の壁面に。 小物グッズやミニ・カレンダーに並んで上画面左下のブックレットがあり、ゲット。さらに目下印刷に付されているという今回の作品展にちなんだブックレットは予約受付中とのことで、さっそく予約を入れてきた。 「BOX Art」 先月のグループ展のあと、1月足らずの間によくこれだけのボリュームの作品を仕上げられたことだと驚いたが、そのひとつひとつに物語があるようで、ミニアチュール大好き人間の私にとっては発光きのこを見つけたような思いでつぶさに見て回った。 ワッペン作品 左「さあ出発だ」右「目は口ほどにものを言う」 私が購入したのはおそらくアリスときのこをイメージしたであろうワッペンだ。 「11月の覘き穴」の作品では、モノクロ作品が多かったが、この作家の作品は、おおむね彩色を施した作品がより明快なオーラを放っている。 今回の個展のテーマを冠した「11月の覘き穴」作品は写真(上)だが、この象徴するところをまた聞いてみたい気がする。 きのこを取り入れた作品も散見でき、(下)の作品にはカラカサタケグループ、つぼみ状態のものはヒトヨタケのようなきのこがコラージュされた作品で面白いと思った。 「はみ出る想い」と題されたこの作品は、キノコと枯れヒバがビザンチン建築のフレスコ画をあしらった聖堂を模した聖域からはみ出しているような構図で不思議な風貌の犬がそれをギョッとして魅入っている図である。 「わたしに話して」 「みっつの法則」 オブジェ作品では「心もそらに」のBOXタイプの作品。 「月光密輸入」 こちらは欧風の七夕祭りだなと思って楽しんだ作品「「Luna Park」。 と、すべてはとてもこの場に収録できないが、山本佳世さんのミクロでマクロな世界を楽しませてもらった。 写真上は「雨宿り」。きのこの下で子供が雨やどりしていて遠くのきのこの下では熊がこちらをうかがっている構図だ。 私がことのほか気に入ったのはこの雨やどりを含む作品を採録した手作りのポートフォリオ作品集だ。ぜひこのサイズでよいから複製制作してほしいものだと星野くんと語り合ったことだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年11月28日 20時24分27秒
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